バンドを初めて22年、ライヴでは全都道府県を「2周」したことがあるオカモト“MOBY”タクヤです(島根と佐賀でもう一回演れば3周)。今から15年前の2002年、メジャーデビューが決まったということで、事前プロモーションも兼ねて2カ月半に及ぶ全都道府県ツアーを敢行したのですが、その際に「この街の人々、飲む量が半端なさ過ぎる」と面くらったのが高知でした。それも当然、都道府県別の1人当たりのビール消費量が常にベスト5以内、2008年にはなんと1位だったとのこと。
■前回記事
⇒【連載】大衆酒場大学・1コマ目 “大衆酒場”の原点、早稲田「やきとり一休」
高知独特のマナー「ご返杯」の洗礼
ボクが初めて高知を訪れた際、訪れたバーでビール一杯しか注文してないのにもかかわらず、高知での独特のマナー「ご返杯」をこれでもか!と受けまして、やれビールだ日本酒だ焼酎だと次々に知らない他のお客さんから酒が注がれ、支払いは700円だったにもかかわらずベロベロで明け方にホテルに戻り、人生史上ワースト3に入るほどの酷い二日酔いで翌日ライヴを演った、という高知ならではの「洗礼」を受けたのも多大に影響しております。
そうそう、個人的にも懇意にさせて頂いている、「酒場放浪記」吉田類さんも高知出身ですしね。高知と酒、切っても切り離せない関係なのでしょう! で、先日バンドのプロモーションと別の取材(高知ファイティングドッグス監督・駒田徳広さんにボクがインタビューするという案件)で高知を訪れたので「この酒場コラムのネタにもってこいだ!」と、以前訪れた名店を6年振りに再訪したので今回ご紹介させて頂きます。
午前11時で既に出来上がっている地元の“先輩方”
高知「葉牡丹(はぼたん)」は創業60年以上(お店のアナウンスもザックリしてます)、高知のメインストリートである「電車通り」沿いに店を構え、なんと午前11時開店。暖簾をくぐると来る者拒まずなカウンター。奥にはテーブル席、そして2階もあるデカ箱です。
当日はボクも気合を入れ、午前11時きっかりに暖簾が出ると同時に入店しカウンターに案内してもらったのですが、店内には既に出来上がっている地元の“先輩方(=常連さん)”がカウンターに鎮座…開店前から既に入店して始めていたのでしょうか、いかに呑兵衛に優しい店かが判りますね(笑)。その先輩方の中には、午前11時過ぎの時点で既に日本酒3合をやっつけ4合目に突入している御年95歳の大御所も…。高知という街の凄さをまざまざと見せつけられました…。
どろめ、のれそれなど高知の珍味がしっかり揃う
メニューもとにかく豊富で串物、焼き物、揚げ物、刺身に一品料理は勿論のこと、どろめ(イワシの稚魚)、のれそれ(アナゴの稚魚)など高知の珍味もしっかり揃ってます。お昼はランチメニューもあり定食屋使いも可能。豆腐にモツ煮がのったスタミナ豆腐に串揚げ(この日はセロリと鯨)、餃子(高知は屋台の餃子も有名です)、そしてうずらの卵黄がのった納豆(これが良いんだまた)をビール小瓶→土佐の銘酒「司牡丹」をぬる燗で頂き1時間で終了。
厨房で働く平均年齢高めのお姉様方がテキパキと仕事をこなし、たまにお客さんから一杯ビールをもらってグビッと飲み干したりなんかしつつ、気の良い快活な「高知の女性」を体現しているかのような働きっぷりも見ていて清々しく、ついボクももう一杯。ここをスタート地点にして高知の街を昼前から飲み歩く、なんて一日をいつか敢行してみたいものですな…。夜になる前に撃沈しそうですが…!
【PROFILE】
▼ 著者・オカモト“MOBY”タクヤ
結成22年を迎えたロックバンド、SCOOBIE DOのドラマー。2006年には自主レーベルを立ち上げマネージャーも兼任。ドラマーとしても数多くのレコーディングに参加。野球と音楽がテーマのラジオ番組、FMおだわら「NO BASEBALL, NO LIFE」MCも担当。また香港政府観光局認定の「香港マイスター」。
- Webサイト:http://www.scoobie-do.com/
- Twitter: @moby_scoobie_do
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