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 北朝鮮は5月14日のミサイル発射について、「金正恩委員長が立ち会い、中長距離弾道ミサイルの発射実験に成功した」と15日朝に発表した。

 金委員長はさらに多くの核兵器や弾道ミサイルの実験をするよう指示したということで、韓国も危機感を強めている。15日の労働新聞には、新型の中長距離弾道ミサイルが打ち上げられる写真が掲載され、発射実験は「成功した」としている。

 使用された移動式発射台は発射の場所を選ばず、見つかりにくいのが特徴だ。金委員長は「アメリカ本土は我々の攻撃圏内だ」と述べ、さらに、北朝鮮はこのミサイルが大型の核弾頭を搭載できると主張している。

 また、韓国国防省は記者会見で、ミサイルについて「追加的な検証が必要」だとしたうえで、核実験は「指導部の決心があればいつでも可能」だとの見方を改めて示した。

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領が今すぐ北朝鮮との対話を実現するのは困難な状況で、就任早々、大きな課題になっている。

 また、日米韓3カ国は北朝鮮に対する国際的な圧力をさらに強めるため、安保理の緊急会合を16日にも開催するよう求めた。一方、アメリカのヘイリー国連大使は14日、ABCテレビに出演し、北朝鮮の金委員長について「被害妄想に駆られている」と述べ、「制裁だろうと批判声明だろうと、北朝鮮に対して圧力をかけ続ける」と強調した。そのうえで、北朝鮮への石油の輸出禁止も選択肢として検討していることを明らかにした。

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 そんな中、アメリカ海軍の原子力空母「ロナルド・レーガン」が、15日に定期整備を終え、日本を出発した。先週までに定期整備や硫黄島での艦載機の訓練などを終え、15日午後4時に横須賀を出港。ロナルド・レーガンの行き先は不明だが、中国が海洋進出を強める東シナ海や、14日に弾道ミサイルを発射した北朝鮮に圧力をかけるため日本海に向かう可能性もある。

 北朝鮮が弾道ミサイルを発射した14日は、中国が2017年最大の外交のイベント、現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」を開幕した日だ。これは、中国の最高指導者にとって「晴れ舞台」という日だったが、その日にケチをつけられるという屈辱を味わう形になった。

 北朝鮮がこのタイミングでミサイル発射を強行したのには、どんな理由があるのか。

 軍事・情報戦略研究所所長の西村金一氏よると、今回のミサイル発射のタイミングには3つの北朝鮮の思惑があったという。

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 1つ目は、「ICBM(大陸間弾道ミサイル)を1日でも早く手にしなければという気持ち」で、アメリカに到達できるミサイルの開発を急いでいるという。

 2つ目は、「軍事力を全世界に向けてアピールする狙い」で、「中国の『一帯一路』開幕日に合わせることで、より注目されるのではと狙ったのではないか」としている。

 そして3つ目は、「韓国側(文在寅氏)との話し合いを考えた時に『この程度』なら大丈夫だと考えたのではないか」とのことだ。

 西村氏は、こうした理由によって、このタイミングでの発射に至ったのではないかと推測している。

AbemaTV/原宿アベニューより)

(C)AbemaTV

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