新日本プロレス、Jr.ヘビー級最高の実力者を決めるリーグ戦『BEST OF THE SUPER Jr.』が、5月17日&18日の後楽園ホール2連戦からスタートする。強豪揃いの新日本Jr.その年に一度のひのき舞台だけに、どの試合も激闘となること確実だ。

優勝候補の筆頭は、やはり高橋ヒロム。今年の1.4東京ドーム大会でKUSHIDAを倒しIWGP Jr.ヘビー級王座を奪取。4月の防衛戦でもリマッチに完勝しており、Jr.戦線を完全に制圧していると言っていい。今回の『SUPER Jr.』は海外修行から帰国して初の参戦だけに、優勝への思いも強いはず。

そんなヒロムを追うKUSHIDA、タグチジャパン監督としても人気上昇中のベテラン田口隆祐、新日本マットにカムバックを果たした鈴木軍、さらには前年王者のウィル・オスプレイ、リコシェといった外国勢も要注目。開催直前、アメリカでマーティ・スカルがバレット・クラブ入りを果たしており、その動向も気になるところだ。

そして今回の『SUPER Jr.』で忘れてはいけないのが、獣神サンダー・ライガーが最後の出場となるという点だ。

1989年、東京ドーム大会で初登場を果たして以降、常にJr.ヘビー級戦線を引っ張ってきたライガー。華麗な空中殺法だけでなく掌底、浴びせ蹴りといったハードな打撃技も使いこなし、ヘビー級レスラーに挑む姿も印象的だった。

また業界トップである新日本の中に安住せず、マット界全体の活性化を目指して他団体のトップ選手たちとの連携を強化していったこともライガーの功績だ。ザ・グレート・サスケやウルティモ・ドラゴンの新日本参戦は、ライガーの尽力なしではありえなかったと言われる。

そして、そんな90年代のJr.戦線に憧れて成長したレスラーも多い。実は、その一人がケニー・オメガだ。

そんなライガーが『SUPER Jr.』を“卒業”する。時代の節目を感じさせる出来事だ。その理由は、端的に言えば体力の限界なのだろう。ただし、それは「もう闘えない」という意味ではなく、優勝を狙うには今がギリギリ、ということらしい。あくまでライガーは勝つために戦うのであり、最後の『SUPER Jr.』でも当然のように優勝を狙っている。

リーグ戦2日目、18日の後楽園大会ではヒロムとの対戦も決定。大きな山場になりそうだ。もちろんヒロムにとっても“ライガー超え”には大きな意味がある。いや、ライガーと『SUPER Jr.』で闘えるのはこれが最後と考えれば、どの選手にとってもエモーショナルな試合になるだろう。やはり今年の『SUPER Jr.』は特別なものになりそうだ。

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