5月17日後楽園ホール大会で遂に開幕する「BEST OF THE SUPER Jr. 24」の前日記者会見が開催された。

 最初に登壇したのはAブロックの8選手。スーツ姿の獣神サンダー・ライガーが「僕について最後のベスト・オブ・スーパージュニア。凄く気分は落ち着いています、有終の美を飾りたいと思いますので宜しくお願いします」という模範的な挨拶や、「なぜ自分がキングと呼ばれているかをリングで証明する」と自信を伺わせるリコシェ、「この場に参加できて嬉しい、ドラゴン・リーの人生と心はリングの上にある」静かに闘志を燃やすドラゴン・リー。

「昨年の優勝のことを今のことのように思い出す。外国人選手として2年連続初めての優勝となる」ウィル・オスプレー、「ウィル・オスプレイが昨年を優勝したとはいえ、彼のような愚か者が優勝したのはどうかと思う、彼に一回戦でしっかり勝ってみせる、そして自分が何たるかを証明したいと思う」と、早くもディフェンディングチャンピオンのオスプレイを挑発する初参戦のマーティー・スカル。

 しかし見せ場を作ったのは、マイクをふてぶてしく要求するタイチだった。「くだらねえなこんなことやって。お前らが調子に乗ってるのは俺がいなかったからだけだ、特にテメエ、おい小僧、何持ってきてんだよ」と高橋ヒロムの持ってきたバルーンを踏み潰しバチバチモード、しかも風船が割れずに苦笑い。その後も「お前よ新弟子の頃よ、毎日俺にいじめられてピーピーピー泣かされてよ、おい!忘れたかよ」とヒロムへの精神攻撃を続けた。

 それに対して高橋ヒロムは「痛い、痛い、痛いなあ~」と顔を近づけて応戦。

 不穏な空気の中でベテラン、Takaみちのくは「決勝は鈴木軍対決、鈴木軍が優勝、ベスト・オブ・鈴木軍ジュニアにしたいと思います。みなさん『そんなことあるわけねえだろ』と思うでしょう、俺もそう思います」と笑いを誘った。

 最後に登場した高橋ヒロムは「今年のスーパージュニアは何の波乱もなくこの俺、高橋ヒロムが優勝いたします。そしてずーつと戦いたかった相手を大阪城ホールのチャレンジャーとして指名させて頂きます。まあその相手も倒してジュニア最強になってしまった俺は自然と大阪城ホールのメインイベント後のリングに足を運ぶことになるでしょう。全てはジュニアの地位向上のためです」と、スーパージュニアを制し、大阪城ホールでのタイトル防衛に成功したあかつきには、IWGPヘビー級王座への挑戦を示唆するようなコメントで締めた。

 今回のAブロック「強豪揃い」と一言で片付けるには忍びない位に世界中のジュニア/クルーザー級のトップがひしめき合う激戦区だ。現IWGP王者・高橋ヒロム、優勝経験のあるウィル・オスプレイとリコシェ、リング外での行動も気になる鈴木軍のTakaみちのくとタイチの2人、未知数な海外からの刺客、ドラゴン・リーとマーティ・スカルというメンバーは、総当り戦で何があってもおかしくない状況。すでに「何事もなく俺が優勝」と宣言しているヒロムは徹底マークされるだろうし、ここに名を連ねる全員が、総当り戦の行方次第では微妙な差で勝ち抜け可能なブロックだ。

 比較的、各選手が静かに闘志を燃やし大会に望むコメントが並ぶなか、高橋ヒロムとタイチという若手時代の辛酸を持ち出しての遺恨が勃発。あのオカダ・カズチカと鈴木みのるのジュニア版という縮図にも注目が集まりそうだ。

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