福岡市の能古島(のこのしま)近くで5月12日、漁船の網に猛毒を持つ「ヒョウモンダコ」がかかっているのが見つかった。ヒョウモンダコはフグと同じ猛毒の「テトロドトキシン」を持っていて、かまれると最悪の場合、死に至ることがある。能古島近くでは、約1カ月後に海開きが予定されており、福岡県の水産海洋技術センターは、見つけた際は素手で触ったり捕まえたりせず、発見した場所などについて情報提供してほしいと呼びかけている。
大きさ約10cmのヒョウモンダコは西太平洋の熱帯・亜熱帯に分布する生物だ。攻撃を受けると茶や赤色の体が黄色に変わり、青いヒョウ柄が浮かび上がることからヒョウモンダコと呼ばれている。近年、温暖化で海水の温度が上昇したため、ヒョウモンダコも少しずつ北にその生息範囲を広げ、日本でもよく発見されるようになったそうだ。
このヒョウモンダコはどれくらい恐ろしい生物なのか。動物研究家のパンク町田さんによると、唾液にはフグと同じ神経毒の「テトロドトキシン」が含まれ、青酸カリの850倍から1000倍の毒だという。噛まれると呼吸困難に陥り、最悪の場合死に至ることもあるそうだ。噛まれた瞬間はチクリと痛みも感じるが、時間が経つと神経が麻痺し、痛みもなくなるためそのまま放置してしまうことも多々あるという。
(AbemaTV/原宿アベニューより)
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