キックボクシングに加えRIZINではMMAにも挑戦、試合のたびに人気を高めている“神童”那須川天心が、ホームリングに帰ってくる。
その舞台は、5月20日のRISE後楽園ホール大会。那須川はRISE王者であり、このリングはプロデビューを果たした場でもある。昨年9月以来となるRISEで那須川が対戦するのは“アベンジャー”ライアン・シェーハン。ISKA世界王座の防衛戦だ。
前回のRISE登場以降、那須川のネームバリューは飛躍的に上がっている。ヒジありルールの『KNOCK OUT』ではムエタイ王者、元ボクシング王者の強豪タイ人をKO。さらに年末のRIZINでは12月29日、31日と超短期間で連戦。4月のRIZIN横浜アリーナ大会でも、鮮烈なKO勝利を飾っている。
横浜アリーナでの入場時には、歓声の多さに驚いたともいう那須川。インパクト絶大な勝利が続いているだけに、ハードルも上がる一方だ。“那須川天心の試合は凄くて当然”。そう思っているファンも多いのではないか。
(5月12日の公開練習。関係者によると疲れ気味だったそうだが、迫力のミット打ち)
「最近は、ファンの人から“絶対勝ってね”じゃなくて“絶対倒してね”って言われるんですよ。勝つのは当たり前になってるんですね」
那須川自身、そう語っている。ただ、それがプレッシャーというわけではない。曰く「どんどん期待してほしいですね。そのほうがいいパフォーマンスができるので。応援してもらうことでパワーが出るんですよ」。
もはや後楽園は那須川には小さいのか。チケットはとうに完売。ホームリングでの世界戦という大事な試合でもあり、練習でも「過去最高に追い込めている」そうだ。実は4月のRIZINに向けての練習の時点でも、ピークをこの試合に設定していたとか。
「強くなって帰ってきた姿を見せられる」
RISEでの闘いについて、そう語った那須川。「相手に穴があったら、開始10秒で倒すかもしれない」とも。周囲の期待だけでなく、那須川自身のテンションも上がりきっているようだ。
文・橋本宗洋