日本の若年層のうち、仕事も通学も職業訓練もしていない、いわゆる“ニート”の割合が10%を占めることがわかった。
OECD(経済協力開発機構)によると、2015年の時点で15歳から29歳までの若年層のうち、仕事や通学などをしていないニートは170万人で10%にのぼった。さらに20代の4人に1人が、4年間に一度はニートになっていたということだ。
また、日本のニートの割合は過去10年間で減少し続けていて、加盟国の平均を下回っている。一方で、複数年にわたりニートの状態が続く人が半数いることや3分の2が求職活動をしていないことが特徴だという。OECDは日本の場合、高校の職業訓練などを強化することで、若年層の雇用状況をさらに改善できるとしている。
ニートは元々イギリスで使われるようになった言葉で、「NEET」(Not in Education, Employment or Training)を表している。直訳すると「教育を受けているわけでもなく、就業者でもなく、就業訓練を受けているわけでもない」という意味だ。ニートになってしまう理由には、やる気がない、親が過保護で甘やかしすぎ、過去の辛い挫折、働くことができない理由があるから、などがあるという。
ニートの中でも特に問題と言われているのが、“高齢”ニートだ。過去に内閣府が調査したところによると、ひきこもりとされる人の中で63%が30代以上だったという。子供の頃から社会へ出られない人、就職活動の失敗でズルズルと高齢ニートになってしまう人、また働きはしたものの社会の厳しさに打ちのめされて再起不能になってしまう人、などがいるそうだ。
問題なのは、この“高齢”ニートを支えているのがより高齢な親世代であるということだ。少子高齢化も進む中、親がより高齢化してきた時に一体誰が“高齢”ニートを支えるのかが問われる。
(AbemaTV/原宿アベニューより)
(C)AbemaTV