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 近年、ストレス過剰が原因で「6月病」が急増している。

 「6月病」は、正式な病名ではないが、「5月病」と同様に適応障害のひとつで、不眠、頭痛、めまい、吐き気、食欲不振などの症状が起こり、悪化すると「うつ病」になることもあるといわれている。成城墨岡クリニックの墨岡孝院長は「この4~5年間で約3割増加している」と話す。

 墨岡院長は「『5月病』は主に新入社員などに多い。極端に環境が変わることで劇的に起こるのが特徴。『6月病』はそれに比べてすでに社会人になっている人に多い。じわじわと症状が現れて長引くのが特徴。本格的な職場の異動や人事異動で自分の責任が急に重くなるとか、人間関係が変わって一旦は新しい環境で頑張ろうとするが、だんだんと疲れが溜まってくる。無理して頑張ろうと思ってもなかなか上手くいかないということが時間差をつけて出てくる。それが明らかになってくるのが6月。始めは軽く考えがちだが、長く治療を続けないといかないし、厄介度は高い」と説明する。

 また、海外にも「5月病」や「6月病」などの季節病が存在するという。欧米だと新学期が9月にあるので「9月病」、クリスマス休暇明けの「ジャニュアリーブルー」など、季節病は普遍的な症状のようだ。

 では、なぜ「6月病」発症者が増加しているのか。

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 理由として、職場の慢性的な人手不足による仕事量の増加が挙げられる。「自分がしっかりしなきゃ」「自分しかこの仕事はできない」といったようなストレスから逃れられずに、「6月病」になってしまうというのだ。つまり、几帳面で真面目、責任感の強い人が発症しやすいということになる。

 街では、「正直6月もだるい。仕事が終わった後にどっと疲れが出て、そのまま日付が変わる頃まで寝てしまうこともある」「会社にいる夢を見て、起きてから『また会社に行くのか』という気持ちになってしまう。異動とかが多い時期なので、上司との折り合いなどで悩むことが多いのかなと」などの声が聞かれた。一方、新入社員だという人は「5月はずっと研修で大変だったので疲れていた。研修が終わってやっと地元に帰れるのでだいぶ良くなりそう」と話した。

 なお、「6月病」のチェック項目は以下のとおり。(出典:「サワイ健康推進課」(沢井製薬運営))

(1)やる気が出なくて、やるべきことを先延ばし

(2)気持ちが沈んで楽しいことがない

(3)気持ちが落ち着かない

(4)イライラして怒りっぽくなる

(5)先々のことを考えると不安や焦りを感じる

(6)体がだる重く、疲れが取れない

(7)心臓がドキドキする、息苦しい、めまいがする

(8)頭がずっしり重く感じる、ズキズキ痛む

(9)なかなか寝付けない。何度も目が覚める

(10)食欲がわかない。食事がおいしく感じられない

 当てはまる項目が、0~1個なら「問題なし」、2~4個なら「6月病予備軍」、5~7個なら「6月病かなり進行中」、8~10個なら「今すぐに対処が必要」とのことだ。

 墨岡院長は「6月病」の対処法として4つの方法を挙げた。

 1つ目は、スポーツなどで気分転換をはかること。2つ目は、仕事を抱え込みすぎず調整すること。3つ目は日記に一日の出来事や嫌なことを書くこと。そして4つ目に「それでもダメなら」として、カウンセリングに行くことを勧めた。

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 一方、やってはいけないNG行為として、「甘いものを食べる」「お酒を飲む」「週末に予定を詰め込む」ことの3つを挙げた。甘いものを食べて上がった血糖値が、その後急激に下がるとまた気分が落ち込む。お酒を飲むと、肝臓や脳の細胞にダメージを与えて疲れやすくなる。週末に予定を詰め込むと睡眠を優先できなくなる、ことなどが理由だという。

AbemaTV/原宿アベニューより)

(C)AbemaTV

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