近年、ストレス過剰が原因で「6月病」が急増している。
「6月病」は、正式な病名ではないが、「5月病」と同様に適応障害のひとつで、不眠、頭痛、めまい、吐き気、食欲不振などの症状が起こり、悪化すると「うつ病」になることもあるといわれている。成城墨岡クリニックの墨岡孝院長は「この4~5年間で約3割増加している」と話す。
墨岡院長は「『5月病』は主に新入社員などに多い。極端に環境が変わることで劇的に起こるのが特徴。『6月病』はそれに比べてすでに社会人になっている人に多い。じわじわと症状が現れて長引くのが特徴。本格的な職場の異動や人事異動で自分の責任が急に重くなるとか、人間関係が変わって一旦は新しい環境で頑張ろうとするが、だんだんと疲れが溜まってくる。無理して頑張ろうと思ってもなかなか上手くいかないということが時間差をつけて出てくる。それが明らかになってくるのが6月。始めは軽く考えがちだが、長く治療を続けないといかないし、厄介度は高い」と説明する。