新日本プロレス恒例のJr.ヘビー級リーグ戦『BEST OF THE SUPER Jr.』は、残すところ優勝決定戦のみとなった。Aブロックを勝ち上がったのは、ウィル・オスプレイだ。
このAブロックは最終公式戦を前に5人が勝ち点8で並ぶという混戦だったが、5月31日の大阪大会でリコシェはマーティ・スカルに、ドラゴン・リーはTAKAみちのくに、タイチは獣神サンダー・ライガーに敗北。そしてメインイベントで勝ち点8同士の対戦となったオスプレイと高橋ヒロムの闘いをオスプレイが制し、優勝決定戦進出を決めた。
オスプレイとヒロムはシングル初対決。前年優勝者とIWGP Jr.ヘビー級王者の対戦でもある。そういう重要な試合を、得意技のオスカッターで堂々と制しての2連覇王手には価値があると言えるだろう。
また最後の『SUPER Jr.』出場となるライガーは、ここまで黒星続きだったが、最後の最後で勝利。自身にとって人生最後のリーグ公式戦という大事な試合で鈴木軍に乱入され、マスクやコスチュームを切断される暴挙にあったライガーだが、田口隆祐とKUSHIDAに助けられ、最後はフォール勝ち。ここで田口とKUSHIDAが登場したことは、ライガーが守り、盛り上げてきたJr.ヘビー級の魂を受け継ぐという意味でもあるだろう。
6月1日には名古屋でBブロックの最終公式戦が行なわれた。このブロックは、まさに異常事態。なんと全員が勝ち点6で並んだのだ。それだけに勝ち上がりの条件も複雑になってくる。
試合で勝ち点を8に伸ばしたのは、田口、KUSHIDA、金丸義信、BUSHIの4人。メインイベントではKUSHIDAがボラドール・ジュニアを、このリーグ戦で初披露した新技バック・トゥ・ザ・フューチャーで下している。
こうして最後まで同点で複数の選手が並んだ状態になったが、KUSHIDAが他の3選手に勝利しているため、規定により決勝進出が決定。6月3日の代々木第二体育館大会でオスプレイと優勝決定戦を行なう。
昨年の『SUPER Jr.』を制しており、連覇がかかるオスプレイ。対するKUSHIDAはIWGP Jr.ヘビー級の前王者であり、どうしても王座奪還を果たしたい。このリーグ戦には常に“Jr.の地位向上”というテーマもあり、それは現王者・ヒロムも掲げているもの。決勝戦、そしてそこから生まれるであろう新たな展開が、Jr.の真骨頂を見せてくれるはずだ。
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