7月2日、東京・ディファ有明で開催される総合格闘技「PANCRASE 287」(15時~AbemaTVで生中継)に約6ヶ月ぶりにリングに復帰する村田夏南子がクレア・フライヤー(オーストラリア)と対戦する。
今回対戦するクレア・フライヤーはオーストラリア出身のムエタイ選手。これまでボクシング・ベースのマイア・スティーブンソンやキック・ボクサーのイローナ・ワイマンとも打ち合ってきた村田だけに今回も打撃戦への自信を伺わせているが、唯一気になるのは相手とのリーチの差だろう。
2016年春のMMAデビューから破竹の勢いで進化し続けたニュースターは、年末の「RIZIN」で、女子MMA界のパイオニア中井りんとの試合に完敗、復活の場として予定されていたパンクラスの4月大会も左膝の負傷で欠場と、復活まで苦しい日々を送っていた。
MMAデビュー以来、破竹の4連勝と試合を重ねる度に成長をみせてきた村田にとって、自ら指名した最強の相手、中井りん戦は、思った以上に試練の試合となった。終始低く構え打撃のタイミングを外す中井の作戦に、得意のタックルも簡単に切られる。中井のプレッシャーに終始持ち味を消され、下がりぎみにサークリングする場面も目立った。パワー勝負に果敢に挑む場面もあったが、MMAならでは細やかな駆け引きや、組合いからの抜け目ない中井のテクニックに翻弄され、最後はリアネイキドチョークに沈んだ。
戦績5戦で女子のトップに挑むという観点からみたら健闘と言っても申し分ない戦いだったが、当然ながらこの敗戦は、村田に多くの課題と悔しさを残していったことだろう。
村田としては、一度敗れた中井りんとのリマッチも心の片隅にはあるようだが、目標とした中井が「活動休止宣言」となっている今、やはりリング上で強さを示していくしかないだろう。いずれにしても久々のMMAのリングで、再び止まっていた成長の時をより前に進めることを期待したいところだ。