7月1日、2日の両日、アメリカのロサンゼルス(ロングビーチ コンベンション アンド エンターテイメント センター)で、新日本プロレスの興行が開催された。大会は2日間とも超満員札止めとなっている。

初日のメインイベントではIWGPヘビー級王者のオカダ・カズチカがCodyを相手に防衛に成功。現地の観客から「ニュージャパン」コールが起きている。ほかにも初日にレイモンド・ロウ&ハンソンのウォーマシンとタマ・トンガ&タンガ・ロアのゲリラズ・オブ・デスティニーのIWGPタッグ選手権が行なわれ、2日目には棚橋弘至がビリー・ガンに勝利してIWGPインターコンチネンタル王座を防衛。さらに2日にわたってIWGP USヘビー級王座決定トーナメントも開催。

日本で大人気の内藤哲也が一回戦で敗れる波乱のトーナメントで決勝進出を果たしたのはケニー・オメガと石井智宏。両者は日本同様の激しい攻防を展開し、ケニーが石井を場外のテーブルにドラゴン・スープレックスで投げ捨てる危険な大技も。最後は必殺技・片翼の天使をリストクラッチ式で決めたケニーが初代王者となり、LA大会を締めた。

このケニーvs石井戦でも「ニュージャパン」コールが観客から発生。その試合のクオリティは、さすが新日本と言えるものであり、ファンもまさにそれを望んでいた。IWGP、インターコンチネンタルのタイトルマッチでは日本人のオカダ、棚橋がベビフェイスと言える状況になっており、このことからもファンは新日本プロレスが好きなのであり、国や言語を超えてオカダや棚橋が好きなのだということも分かる。

昔から熱心なファンは日本の試合をビデオで見ていたし、ネット時代でそれはさらに容易になった。まして今は新日本が有料動画配信サービスを行なっているため、世界中どこでも、良質な公式動画を見ることができる。

言葉の壁がないといえば嘘になるだろうが、ストーリーなどエンタメ性だけでなく試合内容で勝負できることが新日本の強み。今回のLA大会は、今後の海外進出の可能性を大きく広げるものだったと言えるだろう。

そもそも大会名自体が『G1 SECIAL in USA』と、夏の大一番につながる闘いという位置づけ。タイトルマッチも連日、行なわれただけに現地ファンも新日本の“本気”を感じたはず。だからこそ、大会は大熱狂に包まれたのではないか。

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