SEKAI NO OWARIの特別番組「SEKAI NO OWARI全員出演&新曲披露特番『ミュージック・ミュージアム』」が7月29日にAbemaTV・AbemaSPECIAL 2チャンネルにてオンエアされる。
映画「メアリと魔女の花」の主題歌として書き下ろされた楽曲「RAIN」を7月5日にリリースしたばかりのSEKAI NO OWARI。番組ではメンバーが新曲の制作秘話を語るトークを繰り広げるほか、ライブコーナーで同曲をパフォーマンスする。さらに、メンバーの念願企画だったというクイズコーナーに挑戦するなど、彼らの魅力がたっぷり詰まった1時間番組となっている。
AbemaTIMESでは番組収録日にSEKAI NO OWARIに直撃取材を敢行。新曲についてや、今回の特番についてなど、話を聞いた。
インタビュー・テキスト:中山洋平
写真:藤木裕之
丁寧な作業を重ねていった
--「RAIN」がリリースされました。J-POPの王道をいく素晴らしい楽曲でしたが、これはどんなイメージで制作しましたか?
Fukase:映画の主人公であるメアリの心の中を天気に準えて作りました。一般的に比喩で使う「雨」はネガティブなイメージだと思うんですけど、今回は「心に長く降っていた雨は本当に悪いことだったのか?」ということに焦点を当てています。「彼女の中に降っていた雨が作りあげてきたものはなんなのか」ってことを考えていましたね。
--その発想に辿り着くまで時間はかかりましたか?
Fukase:「RAIN」というタイトル自体は、米林宏昌監督から絵を見させていただきながらストーリーを聞いてるときに漠然とぼくの頭の中にあったものなんです。
Nakajin:最初のミーティングの段階では、映画は完成してなかったんですけど、できあがっていた絵を見せてもらいながら監督からメアリの心情の動きなどを説明してもらったんです。その中で、ぼくらもイメージを膨らませていきました。
--それはまだ正式にSEKAI NO OWARIが主題歌を担当することが決まってない段階なんですよね?
Fukase:はい。
--それを経ての曲作りはいかがでしたか?
Fukase:アレンジはすごく時間をかけましたね。難航したというよりはすごく丁寧な作業を重ねていったんです。細かくディティールを詰めていくと、どうしても時間は必要だったんです。
Nakajin:路頭に迷ったりとか、大きく方向性を変えるみたいなことはなかったですね。
Fukase:何度か「大変だな」と思う瞬間はありましたけど、それでもやるべきことをひとつひとつ進めていけば確実に完成には向かうので。大変だった時期もあるけど、それは当然の大変さというか(笑)。
Nakajin:監督さんとプロデューサーの西村義明さんがいかに高い熱量でこの作品を作っているかというのがものすごく早い段階でぼくらに伝わってきたんですよ。なのでそれに引き込まれるかのように、映画のスタッフになった気分で曲作りをしていましたね。
責任を持って人の背中を押す
--作詞で苦労された点はありますか?
Saori:最初の打ち合わせの帰り道にFukaseから「アイディアがある」と言われて、そこからすぐに1番の歌詞が書き上がったんですけど、「2番の歌詞はSaoriちゃんが書いたらいいんじゃない?」となって。けれどFukaseが考えたコンセプトに合わせるっていう作業がなかなか難しくて、ちょくちょく歌詞を見てもらったりしながらの作業でした。それでもその後で映画のスタッフさんに見せると「これはちょっと映画とズレてるかも…」と指摘を受けたりもして。何度も試行錯誤して、相当自信を失ったという記憶があります(笑)。
Fukase:ぼくは最初に「観客の背中を押す事のできる映画にしたい」と伺って、きっと音楽もそれに寄り添うような曲にすべきだろうなと思ったんです。無責任に背中を押す事は簡単なことだけど、それをやっても意味がないし、まず自分が困難にぶつかった時、それにどう立ち向かっていくかを考えました。曲に対する責任を果たす時間が重要だったというか、ただペン先で書いてるだけでなく、ちゃんと心の底から書いてるかに意味がありました。
Nakajin:それと今回は「ちゃんと口ずさめる曲かどうか」が大事で、1番にそのことを意識しながらの曲作りでしたね。
Saori:歌が始まった瞬間にいい意味で「なんだこれ?」って思ってもらわないと意味がないと思ったんで、自分の鳥肌が立つまでレコーディングもFukaseに時間をかけてもらいましたね。
Loveさんを見つけるまで観て欲しい
--映画「メアリと魔女の花」が完成して、実際ご覧になった感想を伺えますか?
Fukase:ぼくは試写会で初めて観て、実は映画の公開日にも映画館で観てきたんです。
Nakajin:ぼくも観てきました。同じく2度目です。
Fukase:一緒に行ったわけじゃなく、別々なんですけどね(笑)。普通、どれだけ好きな映画でも1~2ヶ月は空けて観てたんですけど、すごく短期間の内に2度観てもおもしろかったです。絵も繊細だし、ディテールも綺麗で素晴らしい作品でした。
--短期間ってどのくらいですか?
Fukase:1ヶ月経ってないよね?
Nakajin:うん。
Fukase:スタッフのみなさんと初号試写というもので1回目は観たんですよ。初号試写は、声優で参加されてた役者の方々と一緒に観て。
Nakajin:ぼくらの前の席に神木隆之介さん、杉咲花さん、米林監督と西村プロデューサーがいらっしゃったんですよ。まぁ…特殊な環境ですよね(笑)。
Fukase:ちょっとね(笑)。なので特殊じゃない地元の映画館で観たらどうだろう? と観に行ったんですよ。そこでついにLOVEさんを見つけましたね。
Saori:あー、見つけたんだ?(補足:映画の中にDJ LOVEがちょこっと登場する)
Nakajin:ぼくは初号試写のときに見つけられたんですけど、なかなか難易度高いと思います。
Fukase:うん、難易度高いです。
--ではセカオワファンはそこも楽しんでほしいですね。
Nakajin:そうですね。見つけるまで(笑)。
DJ LOVE:「見つけられた!」っていう人もいれば「出てるんだ?」っていう人もいたりで、ぼくの周りは半々くらいですね。
Fukase:半分も見つけられた?
Saori:えー、そんなに?
DJ LOVE:えっ。そんなにいない? 俺が勝手に「半々」にしちゃってるってだけ?
Fukase:うん。見つけた人ばっかりに目がいっちゃってると思うよ(笑)。そんなに見つかんないと思う、あれは。
DJ LOVE:まったく違うところで「あれ、LOVEさんですよね?」とか言われたりもしたよ。
Saori:勘違いね(笑)。
放送した途端にネットニュース
--今回の特番で、クイズコーナーも実施されますが、もし今後AbemaTVでセカオワがレギュラー番組を持つならどんな番組をしたいですか?
Fukase:クイズ番組を持つほどできそうにないよね?
DJ LOVE:そうだね。迎え撃つことができそうにない…。
Nakajin:毎回間違ってたらね。「恥晒すばっかりでやってられない」ってなりそうだよね(笑)。
Saori:そうだね。
Fukase:(スタッフに)「答え教えてくださいよ」ってヒソヒソ話でお願いするかも。
--あはは(笑)。以前、あるテレビ番組でお酒がお好きと仰っていたと思うんですが。
Fukase:ぼくは好きですね。
Saori:(FukaseとSaori)ここの2人は好きですよ。
--例えば、仲のいいミュージシャンと飲み屋でお酒を飲みながら語らい、最後はセッションを披露するとかどうですか?
Saori:そんな緩い番組いいんですか?
--全然ありだと思います(笑)。
DJ LOVE:でも危ないんじゃないかなー?
Saori:(Fukaseを指し)お酒をゆっくり飲むってことを知らないんですよ。
Fukase:うん。放送した途端にネットニュースになりそうだね。
--それも楽しいかもですね(笑)。例えば、第一回目は誰をゲストに迎えましょう?
Saori:誰だろう…? でもやっぱりHIKAKINとか仲良いし慣れてるからいいんじゃない?
Fukase:HIKAKINってなんていうんだろう…。「(敬語じゃなくて)いいよ」って言ってるんだけど、ずっと敬語なんだよね(笑)。
Nakajin:年下だから気を使ってるのかもね。
Fukase:すごい畏まってるんだよ。背筋ピーンみたいな(笑)。多分椅子がないところなら正座すると思う。
Saori:何回も会ってるのにね(笑)。
Fukase:うん(笑)。じゃあ第一回目はHIKAKINとですね。ぼく、「HikakinTV」が大好きなんで、ああいう実験的なものを一緒に。酒を飲みながら辛いものを食べたりしたら、もしかしたらおもしろいかもしれませんね(笑)。
AbemaTV / 「SEKAI NO OWARI全員出演&新曲披露特番『ミュージック・ミュージアム』」より
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SEKAI NO OWARI全員出演&新曲披露特番『ミュージック・ミュージアム』
放送日時 7月29日(土)21:00 ~ 22:00
番組URL:https://abema.tv/channels/special-plus/slots/AUCXMHCsPjBsTd