7月15日、韓国・ソウルにて開催されたケージMMAイベントROAD FCに、日本重量級の雄・福田力が出場した。福田は元DEEP王者で、UFCにも参戦。近年はROAD FCを主戦場としており、ミドル級タイトル獲得も果たしている。昨年、ベルトを失ったものの復帰戦で勝利し、今回は王座挑戦を控えての試合だった。
(キムのパンチをもらってしまった福田。ダメージからか得意のレスリングも活かせず)
負傷欠場により試合が流れていたキム・フンとの一戦はスタンドでの打撃の攻防に。2ラウンドにカウンターの左フックをもらった福田は失速、タックルも潰されてしまい、最後はグラウンドでのパンチ連打でTKO負けとなった。チャンピオン返り咲きに弾みをつけたい試合で敗北。福田にとっては痛い一敗であり、逆にキムは王座戦線に名乗りをあげたと言えるだろう。
今大会で大きな注目を集めたのは、ライト級トーナメント。これは王者クォン・アソルへの挑戦権をかけたもので、アソルに勝ってチャンピオンになれば賞金100万ドルも獲得できる。このトーナメントには、日本から佐々木信治と下石康太がエントリー。佐々木は修斗で環太平洋王者となり、RIZIN参戦も果たしたファイター。下石は修斗の新人王を獲得しており、現在はDEEPで活躍中だ。
佐々木はモンゴルのアマチュシン・フーヘンフウと対戦したが、1ラウンドにパンチを直撃されてKO負けに。グラウンドに持ち込めば佐々木有利、気をつけるべきはワンパンチの威力と思われたが、そこにハマってしまった形だ。
(業師・下石は鮮やかなチョークで勝利)
一方、下石はパク・デソンを相手にしっかり実力を発揮。1ラウンドからテイクダウンに成功し、2ラウンドにバックからチョークを極めて一本勝ち。ベスト8進出を果たしている。DEEPでもタイトル挑戦経験があり、ライト級のホープと見られてきた下石。ここで大きく飛躍したいところだ。
そして今大会では、元ボクシング女子王者のライカがキム・ヘインに判定勝ち。メインの無差別級タイトルマッチでは、かつてK-1で活躍したマイティ・モーがカン・ドングクを相手にパウンドでレフェリーストップ勝ち。2度目の防衛を果たした。下石の今後はもちろん福田、佐々木の巻き返し、ライカや世志琥といった女子選手など、ROAD FCは日本のファンにとって、さらに見逃せない舞台となっていきそうだ。
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