"二重国籍"問題で蓮舫代表が戸籍を公開することに懸念を表明してきた山口二郎・法政大学教授。18日の会見を受けAbemaTV『AbemaPrime』の取材に応じ、改めて危機感を露わにした。
「そもそも二重国籍というのは不当な言いがかりだ。そんなことでおたおたして、自分が正しい日本人だなんていうことを殊更に説明しようとする蓮舫さん側に認識の間違いがあると思う。戸籍という個人情報は公にするものではないということが、何十年かかかってようやく社会常識として定着してきた。その何十年の努力を水の泡にしたというか、歴史の針を逆戻しにしたというのが、今回の蓮舫さんの行動。今回のことが前例になって『お前の正体を明らかにしろ』という不当な圧力や要求を突きつける、人を貶める、とりわけ政府に批判的なことを言う人たちに対して『お前、本物の日本人か』といいがかりをつけて、その人のアイデンティティを晒すような愚かなことが広がってくる可能性がある。それを私は非常に恐れる」。
民進党の宮崎岳志・衆議院議員は「戸籍の公開は差別という問題の根本に関わってくる。結婚差別や就職差別などの長い歴史の中で、戸籍というのは人に軽々しく公開するものではない、という慣例ができあがってきた」と話す一方、「今回は蓮舫代表ご本人も、無理やり公開したとは受け止めてはいない。党内でもみんなから"戸籍を出さないんだったら代表辞めさせる"といった声があったわけではない」とした。(AbeamaTV/『AbemaPrime』より)