盛り上がりを見せている“プロレス界の夏の風物詩”「G1 CLIMAX 27」(7月22日(土)16:00~開幕戦はAbemaTVで放送)。7月20日の新日本プロレス・後楽園ホール大会から、G1クライマックスのBブロック公式戦がスタートした。
決勝進出に向けて大きな意味を持つ初戦。しかもこのBブロックはIWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ、US王者ケニー・オメガ、NEVER無差別級王者の鈴木みのると、シングルのタイトルを持つ選手が3人もいる“激戦区”だ。
この開幕戦では、いきなりケニーと鈴木の王者対決が実現。ケニーは昨年、外国人選手として初のG1制覇を成し遂げており、今回は連覇をかけての出陣だ。またこの試合は、バレット・クラブと鈴木軍のトップ対決でもある。試合は鈴木が得意のラフ殺法と関節技で優位に展開。“お家芸”ともいえるセコンドの介入もあってケニーは苦しい流れだった。
しかし“団体戦”ならバレット・クラブも負けてはいない。鈴木軍をバッドラック・ファレが排除すると、ケニーも蘇生。鈴木の足殺しに苦しめられたものの、最後は片翼の天使で勝利を決めた。
連覇へ向けて好発進したケニーに対し、オカダは勝利したものの冷や汗をかく内容だった。初戦の相手は同じユニット・CHAOSの矢野通。ただでさえ曲者の矢野、ましてオカダは同門だから対戦には慣れていない。しかも観客は判官びいきで大・矢野通コール。やるにくいにもほどがある状態のオカダは、矢野の金的攻撃や丸め込み連発に散々苦しめられ、どうにかレッドインクでギブアップ勝ちを収めた。
内容的には苦しんだものの、この勝利はオカダにとって大きいかもしれない。矢野はG1のジョーカー的存在。そのインサイドワークにかき乱され、思わぬ黒星で優勝戦線から脱落する危険性があるのだ。そういう相手からきっちり勝利しておくことは、リーグ戦の重要な要素だと言える。
やはりBブロックのトップ争いはオカダとケニーか。あるいは鈴木が巻き返すか。この日はSANADA、タマ・トンガ、ジュース・ロビンソンも勝利。これでA・B両ブロック最初の結果が出揃い、新日本の熱くて長い夏が始まった。
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