連日、熱戦が続く新日本プロレスのリーグ戦「G1クライマックス」。開幕戦(7月25日(火)21:00~AbemaTVで放送)から2連勝し、G1クライマックスを独走するかに思われた“制御不能のカリスマ”内藤哲也が、7月23日の新日本プロレス・町田大会で初黒星を喫した。
この日の対戦相手はバッドラック・ファレ。新日本マット最大にして最高のパワーファイターを前に、内藤は持ち味であるスピードとテクニックで勝負。しかし必殺のデスティーノは決まらず、最後はバッドラックフォールで決着。これでファレ、内藤ともに2勝1敗に。
その内藤に開幕戦で敗れた飯伏幸太だが、2戦目は勝利。この日は石井智宏とハードな打撃戦を展開した。華麗な空中殺法を使いこなす一方、ケンカ腰の打ち合いでも退かないのが飯伏の強みだ。肉体を削り合う攻防の中、飯伏はこのG1で初披露した相手の両手を掴んだ状態からのヒザを決め、さらにシットダウン式ラストライドで2勝目をゲットしている。
そしてメインでは、開幕から2連敗だった真壁刀義が後藤洋央紀に勝利。それもスパイダージャーマンからキングコングニードロップという得意技のフルコース。真壁の魅力を堪能できる一戦であり、地元・町田での勝利に「やっとエンジンがかかってきた」と真壁は気合いを入れ直した。
またこの日は、棚橋弘至vs永田裕志のベテラン対決も実現。“暗黒期”と呼ばれる時代から新日本を支えてきただけでなく、IWGPヘビー級に長期政権を築いた名選手同士の対戦でもある。永田が白目式腕固め、雪崩式エクスプロイダーを繰り出せば、棚橋は渾身のハイフライアタック→ハイフライフロー。G1という枠を超え、2人が闘ってきた歴史の重みを感じさせる名勝負だった。
もう一つの公式戦では、ザック・セイバーJr.がYOSHI-HASHIに勝利。この結果、G1クライマックス・Aブロックは3戦目を終えた段階で棚橋、飯伏、後藤、ファレ、ザック、内藤が2勝1敗の勝ち点4で並ぶ状態に。混沌とした星取り状況は、逆に言えば多くの選手にチャンスが残されているということでもある。やはり今年のG1も、最後まで油断できない闘いが続きそうだ。