(赤坂サカスのリングに登場したエース・HARASHIMA。赤坂の夜景をバックにした試合は独特の雰囲気がある)
8月20日にビッグイベント・両国国技館大会を控え、DDTの夏が本格的に盛り上がろうとしている。両国大会のメインイベントは竹下幸之介vs遠藤哲哉のKO-D無差別級選手権試合に決定。HARASHIMAがノア・丸藤正道と組んでタッグ王座に挑戦するなど、注目カードが次々と発表された。
ただ、DDTの夏は両国大会だけではない。7月末から8月上旬にも恒例のイベントが目白押しだ。現在はその真っ最中で、7月22日から8月5日まで、なんと2週間ぶっ続けでイベントが行なわれている。
(ビッグサイトの「ハンドメイドインジャパンフェス」では男色ディーノの男色殺法に悲鳴と歓声が)
7月22日は、東京ビッグサイトで開催の「ハンドメイドインジャパンフェス」で会場内路上プロレス。試合は屋外ステージから始まったものの、いつものように飲食コーナー、そして場内の販売ブースになだれ込んでの闘いで一般客も巻き込む盛り上がりを見せた。最終的に勝利を収めたのは竹下幸之介&ディエゴ組で、フィニッシュは竹下がステージ上のラダーから飛び降り、テーブルに寝かせた相手にボディプレス。団体の頂点に君臨するチャンピオン自ら身体を張った“路上ハードコア”を見せた。
翌23日には後楽園ホール大会。竹下が王座防衛に成功して両国メイン出場を確定させ、さらに休む間もなく赤坂サカスで開催中の「デリシャカス」特設リングでのイベントプロレスに突入。入場無料のイベントで、DDTの試合がフードコーナーで食事を楽しむサラリーマンや家族連れの目を連日、釘づけにしている。ハードな試合もあれば笑いの要素もあるDDTは、こうした“一見さん”“偶然見た人”の心を掴むのがめっぽううまい。
7月30日は、赤坂サカス内プロレス最終日にしてDDTビアガーデン興行の初日となる。ビアガーデンも毎年恒例で、昨年からは新宿FACEでの開催に。ドリンク、フードを充実させつつ、ユニット・選手プロデュースによるマッチメイクでファンを楽しませる。8月2日の男色ディーノ&スーパー・ササダンゴ・マシンDAYでは、ササダンゴvs大家健という初期からのDDTファンにもたまらないマッチメイクが実現。最終日の「怪談新沼袋デスマッチ」と観客の抽選で組み合わせが決まる6人タッグ戦もビアガーデン名物だ。
(7月13日には男性客限定大会「野郎Z」も開催。WWF(ワールドワイドふんどし)マッチではレフェリーもふんどし姿に)
こうして無料イベントやお祭り的企画興行でファン拡大と常連ファンの満足度向上という両面で熱を高め、両国大会でクライマックスを迎えるのがDDTの夏。8月11日から13日には、グループ団体ガンバレ☆プロレスの3連戦も開催される。夏だからといって休んでいる暇はないのがプロレスラーとプロレスファンなのである。
文・橋本宗洋
この記事の画像一覧