28日午前、稲田朋美防衛大臣が記者会見を開き、南スーダン国連平和維持活動(PKO)派遣部隊の日報問題に関する特別防衛監察の結果を公表した。結果は陸上自衛隊が破棄したとしていた南スーダンPKOの日報が実際には保管されており、情報公開請求に対して「不開示」とした決定プロセスや、対外的な説明について「情報公開法違反につながる行為を含む、不適切な行為」としている。
稲田大臣はこれらの指摘について「防衛省、自衛隊にとって大変厳しい、反省すべき結果。極めて遺憾」「指揮監督する立場として責任を痛感している」として、同日付で安倍晋三首相に辞表を提出、受理された。その一方、稲田大臣は「日報データの存在について報告を受けた認識はない」などとしたこれまでの立場に変わりはないことを強調、自身の関与についてはあいまいなままとなった。
南スーダン日報問題をめぐっては、すでに事務方トップの黒江哲郎防衛事務次官、陸上自衛隊トップの岡部俊哉陸上幕僚長も辞任している。安倍政権にも大きな打撃を与えかねない防衛省・自衛隊の問題。後任の防衛大臣については来週8月3日に予定されている内閣改造まで岸田外務大臣の兼任が決定したが、北朝鮮によるミサイル発射の可能性も報じられる中、今後の対応が急がれる。
AbemaTVは、今夜21時放送の『AbemaPrime』では防衛大学校教授などを歴任した山口昇・元陸将と、この問題を独自に追及してきたジャーナリストの布施祐仁氏を、あす20時から放送の『みのもんたのよるバズ!』では森本敏・元防衛大臣らを招き、背景を徹底検証する。