先日、WWEのリングで中邑真輔がジョン・シナを下し「サマースラム」でのタイトル挑戦を決めたが、以前から日本のプロレスラーの評価は海外でも高い。コアなファンほど、試合のクオリティの高さをよく見ていると言ってもいいたろう。
WCWなど海外での試合経験豊富な獣神サンダー・ライガーもその1人。アニメの世界から飛び出してきたそのビジュアル、華麗な空中殺法に加え掌底などハードな打撃も使いこなし、ヘビー級の相手に果敢に挑んだことも。あらゆる意味で世界に通用する実力者であり、誰にでも伝わる魅了を持っているということだ。と同時に、ライガーは卓越した「プロデューサー」でもある。
90年代、インディーにもレベルの高い選手が増えてきた中、団体の垣根を取り払った大会を提唱したのがジュニアヘビー級のトップに君臨するライガーだった。そして実現した「スーパーJカップ」をきっかけに、ウルティモ・ドラゴン、ザ・グレート・サスケといった選手たちが全国区の人気選手に。
また現在の新日本マットの中心的存在の1人、ケニー・オメガは、90年代の新日本ジュニアヘビー級に大きな影響を受けているとか。ライガーが生み出したものは、現在にもつながっているのだ。
今年で「ベスト・オブ・ザ・スーパーJr.」は卒業したライガーだが、その存在感はまだまだ大きい。テレビ中継の解説者としても、興奮をダイレクトに伝えてくれる。
プロレスラーとしての実力、プロデューサーとしての手腕、それに解説者としても、ライガーが一級品なのはしっかりとした“プロレス論”を持っているからだろう。ライガーから見た「いい試合」「いい選手」とは。これからはそうしたことも注目されていくのではないか。
そんなライガーが8月6日、「G1 CLIMAX」からベストバウト5試合を選んだ「獣神サンダー・ライガーが選ぶG1俺の5試合」(13:00~AbemaTV)が放送される。さて、どの試合が選ばれたのか・・・?必見だ。