新日本プロレス、G1クライマックスの終盤戦となる横浜大会が、8月8日に開催された。この大会では、Bブロックの公式戦が行なわれている。
このBブロックでは、IWGPヘビー級チャンピオンであるオカダ・カズチカが開幕戦から絶好調。連勝でポイントを積み重ねてきた。前回、EVILに黒星を喫したものの、それでも勝ち点トップの座は譲らす横浜大会へ。
それを追うのが、オカダを破ったEVILと、今年IWGP王座をめぐってオカダと2度の死闘を演じているケニー・オメガだった。両者の勝ち点は、横浜大会の前の時点で10。オカダとの差はわずかだ。この横浜大会での公式戦は、リーグ戦9試合中の8試合目。最終戦を前にポイントがどう動くのかが注目された。
まずはEVILがマイケル・エルガンと対戦。今回のG1でケニーに勝っているエルガンは、ここでも“動けるパワーファイター”ぶりを存分に発揮し、エルガンボムで勝利。これでEVILは3敗目を喫し、勝ち点10にとどまる。
逆にケニーはSANADAに勝利して勝ち点を12に。ケニーは片翼の天使、SANADAはスカルエンドと決まれば確実に勝利につながる必殺技を持っているだけに、気が抜けない展開となったが、最後はそのスカルエンドを切り返しての片翼の天使が炸裂。ケニーがG1連覇へ向けて一歩前進した。
そしてメインでは、オカダとNEVER無差別級王者の鈴木みのるが対戦。鈴木は今年、新日本マットにカムバックすると2月にオカダに挑戦。敗れはしたが関節技地獄で勝利寸前まで追い込んでいる。
この日も鈴木はサブミッション、ラフファイトを織り交ぜて猛攻。クールなオカダが気合いを前面に出して張り手合戦をする場面も。終盤、オカダはレインメーカーを決めるがタイムアップ。30分時間切れ引き分けとなり、両者1ポイントを分け合った。
次回、リーグ公式戦の最終試合は両国国技館で行なわれる。その組み合わせは勝ち点13のオカダと12のケニーがぶつかるというもの。まさにクライマックスだ。オカダは勝つか引き分けで決勝進出。ケニーは勝てば2年連続の決勝戦が待っている。
オカダにしてみれば、鈴木戦からケニー戦というのはいかにもハードだ。何しろ今年のIWGP戦で、この2人には苦しめられている。ケニーとは6月の大阪でドロー、鈴木とは今回ドロー。結果として“オカダ包囲網”が狭まってきているとも言える。
そんな状況を打破して決勝進出、そして王者として優勝を決めるのか。それともケニーがオカダに勝った上で2連覇を達成し、再びタイトル挑戦権を得るのか。今週末、プロレス界の夏は最高気温を記録することになるだろう。
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