プロレス界には選手だけでなくフロント、リングアナ、解説者などさまざまな人物がおり、中には選手以上にファンから愛される人もいる。その意味で、2017年のプロレス界において“最重要人物”と言えるのがSKE48の松井珠理奈だ。
ドラマ「豆腐プロレス」でレスラー・ハリウッドJULINAを演じ、プロレスの練習に取り組んだことがきっかけでプロレスにハマり、その微笑ましいファンぶりがファンにも好評。プロレスを世間にアピールするするという意味でも大歓迎されている。
その松井が生で観戦し、自ら厳選した体中が痺れた5試合「松井珠理奈が観戦して痺れた、新日本プロレス my BEST」が放送(8月11日(金)21:00~AbemaTV)される。
SKEの盟友、W松井として活躍してきた松井玲奈が卒業した寂しさを、棚橋弘至との対談で癒したというからまさにホンモノのファンぶり。忙しい中でわずかな時間にもプロレス観戦、後楽園ホールのバルコニーで名物のレモンサワーを飲むことも。
もともとプロレスとアイドルは親和性が高く、ファン層が重なると言われてきたが、珠理奈を見るとアイドル本人もプロレスに惹かれる部分があるようだ。プロレスは基本的に団体内でのトップ争い。それをAKBグループになぞらえ、「SKEはAKBをライバルだと思ってやってきたけど、SKEの中での競争が激しくなれば、もっと活性化する」といった内容の発言も。
そもそも、初期のSKEがプロレスの新弟子ばりのスパルタ教育で育てられたのは有名な話。“鬼軍曹”は振付師の牧野アンナで、休憩時間に休んでいると「休んでるんじゃない!」と怒鳴られるようなレッスンだった。メンバーは「歌とダンスは闘い」だと牧野に教え込まれた。
そんな牧野に「一瞬たりとも気を抜かずに頑張ったって胸を張って言える人はいるのか」と聞かれ、1人だけ手を挙げたのが珠理奈である。プロレスという闘いの場は、珠理奈にとってむしろ親近感がわくものなのかもしれない。
ちなみに珠理奈は、AbmaTVの道標明(田口隆祐)の番組に出演した際、今年のG1 クライマックス決勝進出者を永田裕志と予想している。願望込みの予想だが、これも「チーム(団体)を支えるベテランへの思い入れ」と考えると興味深い。小学生時代からAKBの選抜に入り、注目されてきただけにやっかみの目でも見られてきた珠理奈。そんな彼女を可愛がり、庇護してきたのが篠田麻里子なのだ。珠理奈目線で見た場合、永田裕志=篠田麻里子説も成立しないとは言えない。
このように、アイドル人生とプロレスの見方がシンクロしているのが珠理奈らしさであり、プロレスファンとしての“選ばれし者”ぶりだ。8月29日には「豆腐プロレス」がドラマから飛び出し、後楽園で本物の大会を行う。プロレスラーを演じることを「ハンパではできない」と語った珠理奈。ハリウッドJULINAとしての闘いぶりにも期待大だ。
photo:Abema格闘チャンネル