
日本時間22日の午前2時過ぎ、皆既日食を見るためアメリカ中の視線が太陽に注がれた。太陽と月が完全に重なると、人々からは「完全に消えた」「きれいね」と歓声が上がった。
皆既日食は、太陽が月の影に完全に隠れる天体現象。この天体ショーは、アメリカを横断しながら約1時間40分にわたり続いた。今回の皆既日食の特徴は、西海岸から東海岸まで途切れることなく広い範囲で観測されたことだ。これほど広い範囲で観測されたのは99年ぶりで、全米で最大2億人が空を見上げたとも報告されている。

一方で、この世紀の瞬間のために発生したのが渋滞だ。皆既日食が見られる場所を目指して大渋滞が発生し、西海岸のオレゴン州だけでも州外から約100万人が押し寄せたとみられている。仕事を休んで何日も前から場所取りをする人たちの姿も見受けられた。
皆既日食を見るためのサングラスや記念Tシャツなど関連商品が飛ぶように売れ、ホテル代は普段の5~10倍に跳ね上がったという。まさに「皆既日食特需」だが、全米でみれば多くの人が仕事の手を休めるため、経済損失は日本円にして約760億円になると試算されている。

皆既日食は、今後日本でも観測できるチャンスがある。2035年の9月2日で、2009年7月以来、26年ぶりになる予定だ。見られる場所は富山市、長野市、前橋市、宇都宮市、水戸市など能登半島から関東北部にかけてのエリアで、水戸では2分34秒程度観測できることが予想されている。また、部分日食であれば、東京、大阪、福岡、札幌など広範囲で見ることができるという。
(AbemaTV/『けやきヒル’sNEWS』より)
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