8月26日の開催まであと3日。元ボクシング5階級王者、フロイド・メイウェザー・ジュニアとUFC2階級王者、コナー・マクレガーの世紀のボクシングマッチを前にAbema TVでは、この対戦の舞台裏を密着したドキュメンタリー「DAZN presents メイウェザーVSマクレガー ALL ACCESS2」第2話を放送(21時~AbemaTV)する。
第1回でド派手で下品な罵り合いが炸裂する大エンターテインメント祭だったワールドプロモーション・ツアーから一転、試合を迎える両者の、プライベートとトレーニングに打ち込む対照的な姿を密着している。
“マネー”メイウェザーのニックネームの通り、フロイド・メイウェザー・ジュニアとお金にまつわる話が語られる。「ボクシングの1試合36分で300万ドル(約3億3000万円)を稼ぎ出す」という、世界の誰もが味わったことにない境遇にいるメイウェザー。一部で言われている散財が理由で国税に追われているという噂を一蹴。実業家としてもすでに成功し仮に全財産を取られてもトップになる自信があると言い切る。
得たファイトマネーで放蕩三昧、金に汚いというイメージのメイウェザー、「金には縁がある」と語る姿には彼なりの哲学があるようだ。確かに彼が言うように、メイウェザーほど短時間で巨額のお金を稼ぎ出すアスリートは世の中には存在しない。彼のお金にまつわる醜聞は理解不能の領域といわざろう得ないのだ。
この密着中は、ホットヨガで精神修養の打ち込む意外な姿は、練習は一切なし。ひたすら家族サービスをする良き父の姿を撮らせている、これもまたメイウェザーのメディアを使った戦略なのかもしれない。
一方、ボクシングマッチにはじめて挑むマクレガー陣営は、試合前の準備に余念がない。ボクシングの代表的レフェリーを招いてのルール指南など、試合への関わり方や、かつて自身を挑発した曰く付きのボクサー、ポーリー・マリナッジをスパーリングパートナーに指名して実践に向け臨戦態勢だ。
彼のボクシング技術については、一度もプロマッチを経験していないものの、アイルランド時代にアマチュア年代王者になる程の有望な選手だった。そんな原点から見た“ボクサー”コナー・マクレガーを現地アイルランドで証言を交えながら解き明かす。
ちなみに批判的だったスパーリングパートナーのマリナッジも、実際戦ってみて「パンチに力があることや、さまざまなトラップを仕掛けてくる」など、その特殊なボクシングスタイルに対して評価しており、この試合を占う意味での一つのヒントになりそうだ。
いずれにしてもあと3日で明らかになる「メイウェザーとマクレガーどっちが強いか?」。時間を追う毎に予想する人々の評価もブレつつある。発表当時は「マクレガーのパンチが当たるか?」だけが議論の争点となり誰もが「メイウェザーの圧勝」で大多数を占めていたが、ここに来て「もしかしたら…」という声もチラホラ聞こえはじめている。このドキュメンタリーもそんなブレ始めた意見の一因なのかもしれない。
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