2年連続で1月4日に後楽園ホール大会を開催し、好調な観客動員を続ける東京女子プロレスが“夏の後楽園”を初開催する。
タッグ結成に向け豊胸ヨガ特訓を行なったまさせゆうな(左)と上福ゆき。
8月26日に行なわれるこの大会、坂崎ユカvs“筋肉アイドル”才木玲佳のタイトルマッチや“女子プロレス界の横綱”里村明衣子にエース・山下実優が挑む一戦など熱戦必至のマッチメイクがある一方で、東京女子らしいとしか言いようがないカードも。
辰巳リカ&黒音まほのタッグ「どらごんぼんば~ず」は、なんと元祖ドラゴンボンバーズ・越中詩郎とトリオを結成。その名も「ドリームどらごんぼんば~ず」である。この大一番に向けて越中から得意技であるヒップアタックの強化を命じられた辰巳は、フィジカルトレーナーの足立光氏(オカダ・カズチカも指導)のもとで「お尻強化特訓」を敢行。筋トレに加えヒップアタックのミット打ち、さらには空手の試割りのごとく板も割って試合に備えている。練習後「お尻にかける意気込みが伝わってきた」と足立氏。
足立トレーナーによれば、辰巳リカのヒップアタックは「相手のアゴや胸が砕ける」威力があるという
今大会では、練習生・上福ゆきのデビュー戦も行なわれる。すでに芸能事務所に所属し、モデル・グラビア活動もしている上福は、同じくグラビアタレントでもあるまなせゆうなとタッグを結成。試合に向けて「豊胸ヨガ特訓」を行ない、バストサイズをアップさせている。チーム名も「豊胸女子プロレス」に。
対戦相手の瑞希&のの子には写真集発売の実績があるが、上福は「瑞希さんはロリ系、のの子さんは胸は大きいけどそれ以外も大きい。ジャンルが違います。アウト・オブ・何とかです」と新人らしからぬ強気を見せた。
2戦連続両リンの伊藤麻希(左)と滝川あずさはアイドル対決の決着戦に臨む。
過去2戦、両者リングアウトに終わっている滝川あずさと伊藤麻希は決着戦としてアイドル・ランバージャック戦で激突する。これはリングをアイドルが取り囲み、選手がリングから落ちた場合は押し戻す、もしくは攻撃を加えるというルール。参加アイドルにはDDT現役選手であるNωAもおり、なおかつレフェリーは“大社長”高木三四郎だけに大荒れの予感しかしない。
約10年前に地下アイドルとして活動、アナウンサーを目指してレスラーになり、現在は「婚勝軍」を結成して結婚を目論んでいる滝川。対する伊藤はアイドルグループLinQに所属していたが、8月20日で卒業している。それでも伊藤は「生き物としてアイドル。霊長類アイドル科だから」とあくまで強気。むしろソロ活動への意欲が高まっているから危険だ。
とはいえ、伊藤はレスラーとしての実力アップとともに「勝ちたい!」という思いを前面に出した、感情が伝わる闘いへの評価も高まっている。東京女子プロレス全体に言えることだが、単に「ふざけてる」では収まらない熱さや選手の成長が感じられるからこそファンを増やしているのだ。
タイトルマッチありアイドルあり、胸を鍛えれば尻も鍛え、笑いもシビアさも同時進行。8.26後楽園大会は、東京女子プロレスのカオスぶりが極限に達するものになりそうだ。
文・橋本宗洋
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