Appleの新型iPhoneの発売日が迫り、ネット上では外見や新機能の予測が大いに盛り上がっており、真偽が定かでない動画や設計図のような画像まで拡散している。
例えば赤いシャツを着た男がYouTubeに10件以上アップした新型iPhoneに関する動画は、数十万回も再生されている。
そうした動画の一つを見てみると、新型モデルからはホームボタンが消え、その代わりに画面をタップすると"仮想ホームボタン"が表れ、側面を指でなぞると音量の調節ができるようだ。さらにワイヤレスでの充電機能、暗いところでも瞬時に利用者の顔を認識し、ログインや決済認証を行うことができる3Dセンサーのデュアルカメラも搭載されるようだ。
ただ、こうした動画はハイクオリティーではあるものの、Appleの公式の動画ではない。つまり誰かの想像で作っている動画であることには注意が必要だ。その一方、中国の工場とみられる場所から関係者が流出させたように見える動画もある。
こうした動画が大量にアップされる背景には、単なるファン心理だけでなく、アクセサリ市場の存在もあるようだ。いち早く新型に対応したケースやカバーに対応・生産することで、莫大な利益を上げられる可能性もあるからだ。
四半世紀以上にわたってAppleへの取材を重ねており、iPhoneについて屈指の知識を持つITジャーナリストの林信行氏がAbemaTV『AbemaPrime』に出演、こうした情報流出に関して解説した
林氏は「"iPhone噂ビジネス"やパーツの流出によるビジネスも存在している。中国の工場で情報漏えいの疑いをかけられた人が自殺をしてしまい、Appleのティム・クックが中国に訪れて、労働環境の改善を図るなどしている」と話す。
また、"噂"の信憑性について林氏は「中国からのパーツ流出が増えてしまっている。ただ、アップルは１個の製品を作るまでに何度も何度も試行錯誤しているため、早い頃に出てきたものと、商品化されたものは違う場合もなる。ただ、今くらいの時期になってネット上に出てきたものは本物の可能性が多いかもしれない」との見方を示す一方、「毎回この手の動画が出て来るが、発売後は誰も覚えていない。それこそが、Appleがみんなの想像を超えるものを出してきた証拠ではないか」とした。
気になるiPhoneの発売日だが、これまで半数以上の機種が９月に発売されていることから、次回は来月12日に発表（日本時間13日午前２時）、15日から予約開始、22日が発売日というスケジュールになるのではないかと言われている。９月に発売される割合が高い理由について林氏は「アップルのトップのティム・クックという人はすごく数字を見る人なので、その時期が一番アップルにとって財政状況的に良いと計算し尽くした結果がこのタイミングなのではないか」とコメントした。（AbemaTV／『AbemaPrime』より）
▶『AbemaPrime』は月～金、21時から放送中！
