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(キャンプ場の砂利道で首4の字固めの数珠つなぎ。それを至近距離で見守る観客たち。)

今年、旗揚げ20周年を迎えたDDTが、5年ぶりに名物企画を復活させた。それが「キャンプ場プロレス」だ。

リングのない場所で試合を行なう路上プロレスのキャンプ場バージョン。古くからのDDTファンにはおなじみ、山梨県の山中にあるキャンプ場「ネイチャーランド・オム」にて、広大な敷地全域を使ったバトルが展開された。

9月3日、この大会で行なわれたのは、以下の組み合わせによる5wayタッグマッチだ。竹下幸之介&ディエゴvs佐々木大輔&遠藤哲哉vsマイク・ベイリー&MAOvs伊橋剛太&島谷常寛vs高木三四郎&一般人S・M紀さん

観戦バスツアーも実施され、観衆は200人(超満員札止め)。山の中で10人の選手プラス突然現れた野生の力士(樋口和貞)がそれぞれ移動しながら闘うため、観客もそれを追いかけながらの観戦となる。プロレス観戦というより、ちょっとした登山だったかもしれない。

リングを使わないためレフェリーさえいればどこでフォールしてもよく、その場にある道具や施設が使い放題だから闘いは混沌とするばかり。坂道を突き落とされるなど当たり前、小屋の屋上からのケブラーダなど超大技も。さらに伊橋&島谷が「あさま山荘事件」よろしくロッジに立てこもったところに、大社長・高木三四郎の指揮によってロケット花火が大量発射される場面まで展開された。

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(佐々木&遠藤の軽トラに選手たちが次々とひかれていく白昼の大参事。)

DDTマットを席巻中のパンクなユニット・ダムネーション(佐々木&遠藤)は軽トラックを乗っ取ると選手たちを次々にひいていくという暴挙。ビグザムっぽい着ぐるみを着込んだ伊橋が「やらせはせんぞ!」とばかりに登場するも、大社長はガンダム風の何かに扮してまたもロケット花火を命中。最後は池に設置したテーブル上でKO-D無差別級王者の竹下が垂直落下式ブレーンバスターを決め、島谷を水中でフォールしてみせた。正式なフィニッシュ名は「垂直落下式ブレーンバスター・オン・ザ・テーブル・イン・ザ・ポンド」となる。

カオスにもほどがある67分4秒の激闘を締めた若き王者・竹下は、「ファンとしてメディア上で見てきたものに出ることができた」と感慨深げ。同時にキャンプ場なれしている大社長&一般人S・M紀さん(かつて大社長と名タッグを結成していた)の無鉄砲な暴れっぷりに「大人の底力を感じましたね。負けてられない」とライバル意識を覚えたようだ。

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(一般人S・M紀さんはスーツ姿で参戦。新時代のチャンプ竹下ともやり合った。)

リング上では絶対王者と化している竹下だが、路上プロレスは発展途上。「このところ路上での勝率も上がってきた。テーブルの使い方も慣れましたね」と語っており、今回はDDTらしいチャンピオンとしての大きな一歩だったとも言える。

竹下、遠藤といった若い選手たちが“DDT伝統の”キャンプ場プロレスを経験したという点でも意味があった今大会。VR映像の収録用にドローンも登場するなど、新時代を感じさせるものにもなっていた。こうしてバージョンアップしながら、DDT独自の歴史が積み重なっていく。

文・橋本宗洋

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