ミャンマーで暮らす少数派のイスラム教徒「ロヒンギャ」と呼ばれる人たちが、激しい迫害を受けている。この問題で、目立った対応をせず批判されているのがアウン・サン・スー・チー氏だ。民主化の象徴であったはずのスー・チー氏は、なぜ沈黙を続けているのか。
 ミャンマー・ラカイン州では、先月25日から治安部隊とイスラム系少数派ロヒンギャの武装集団の間で衝突が始まり、今も続いている。その最中の30日、ロヒンギャが暮らす村を取材したANNのカメラには、いたるところで家から火が上がる様子が映され、一時は銃声が鳴り響いた。衝突の爪痕は深く、状況はエスカレートしている。