9月23日に開催される9月23日(土)さいたまスーパーアリーナで開催されるUFCファイトナイト(朝8:30~ AbemaTVで生中継)。4年ぶりのUFCに復帰となる岡見勇信はオヴァンス・サンプレーと対戦。かつては「UFC王者に最も近い日本人」と言われた岡見にとっては、奇跡の復帰およびメインへの抜擢といえるだろう。
マウリシオ・ショーグンの怪我により、サンプレーとのメインカードが中止になり、急遽日本を代表するトップランカーとしてミドル級戦線の中心にいた岡見に白羽の矢が立ったことに多くの人が驚いたはずだ。2階級上のライト級の選手との対決は、MMA黎明期には無差別級扱いでカードが組まれたことが多いものの、厳密に階級制で闘うことの多いUFCでは異例の措置といえる。
現在36歳の岡見。UFCでの印象に残る名勝負は数多いが、やはり2011年のアインデウソン・シウバとのミドル級選手権タイトルマッチが強烈に印象を残しているが、やはり当時難攻不落のシウバの前に2R、TKO負け。その後の戦績も3勝2敗と決して悪くなかったものの、2013年にはUFCをリリースされてしまう。当時ランキング6位の岡見を放出するUFCに対して賛否両論があったのは確かだが、トップランカーでも場合によっては放出するというUFCのスタイルは今も変わっていない。
UFCから次のリングへと転々とした岡見だが、2014年からアメリカ第三の格闘団体WSOFを中心に参戦(ちなみにWSOFは元K-1ファイターのレイ・セフォーが興した団体)。WSOFと提携関係のある日本のDEEPのリングにも上がっていた。今回のサプライズといえるUFC復帰には、2016年以降4戦全勝と着実に勝利を積み重ねてきたことも多いに影響していることだろう。
対戦相手のサンプレーだが、近年の戦績を見ると2016年以降は5戦2勝3敗と負け越しているものの、ジョン・ジョーンズ、ジミ・マヌワ、ヴォルカン・オーズデミアと全てライトヘビー級のトップランカーと対戦。体重差やコンディションを整えるのに期間が短かった岡見にとって簡単な相手ではないことは確実だ。ライトヘビー級という未知の階級に挑むことについて岡見は自身のブログ(岡見勇信 オフィシャルブログ powered by Ameba)で「2階級上の選手と闘うことが急遽決まったとはいえ、試合を引き受けたからには、勝ちにいきます!」と、非常に分の悪い試合であることを認識しつつも勝ちに拘ることを綴っている。
さらに「UFCに復帰することを常に念頭に北米で闘い続けてきましたが、復帰できたことはあくまで通過点だと思っています。アジア人初のUFCチャンピオンを目指して、まずは復帰初戦、覚悟を持って勝負して参ります」と今回の復帰でインパクトを与え、再びタイトル戦線へという強い決意を明かしている。