9月23日に開催される9月23日(土)さいたまスーパーアリーナで開催されるUFCファイトナイト(朝8:30~ AbemaTVで生中継)。若手選手の中で注目株の一人、石原“夜叉坊”暉仁にとっては母国でのロランド・ディ戦は背水の陣ともいえる負けられない試合になりそうだ。
2015年の「Road to UFC JAPAN」という出場登竜門企画で、多くの予想を裏切り、UFC進出を手にした石原。SNSで見せる「モテるために格闘技をやる」というスタンスを前面に出した発言や、試合前の強気なトラッシュトーク、敗れた時に見せる人間味あるコメントも含め、日本人離れした愛すべきキャラとしてアメリカでも注目を集めている。
しかも全米デビューのジュリアン・エロサ戦、オラシオ・グティエレス戦と2試合連続で鮮烈なKO勝利で、オラシオ戦ではパフォーマンス・オブ・ザ・ナイトも獲得と順風満帆なUFCデビューを飾っていたが、完全アウェイとなったアイルランドでのアルテム・ロボフ戦、グレイ・メイナード戦で判定ながら完敗。連敗が続く中、今回のロランド・ディ戦は、本当の意味で正念場の試合となる。
一方のロランド・ディは、フィリピン出身。太平洋地域のMMA大会PXCなどでチャンピオンになるなど実績を積み、初の世界挑戦となったシンガポールでの「UFCファイトナイト111」で目元を切るアクシデントからTKO負けを喫したが、アジア、太平洋地域で世界を目指すMMAファイターの一人として注目度は高い。フィリピンを代表する英雄の一人、元ボクシング王者ロランド・ナバレッテの息子という2世という葛藤もあるかもしれないが、高い打撃の技術とともに近い距離で打ち合うスタイルが信条の典型的なストライカーだ。
石原とっては、ここ2戦は得意な距離からの打撃を警戒され、テイクダウンで完封されるという場面も目立った。前戦の反省を踏まえスタミナ面の問題などを克服しているか、はたまた得意の打撃戦で一発で沈める戦略にでるか?要注目だ。デイと石原、同じ階級、同じストライカー、そして26歳と共通項も多い。
一昨年の夜叉坊旋風を維持したまま、今回の日本興行に凱旋帰国したかった石原だが、今回の試合でUFCランカーへの道に踏みとどまるきっかけを掴めるか多いに注目だ。