9月21日に開催されたガンバレ☆プロレス(ガンプロ)新宿FACE大会で、アイドルグループ仮面女子のメンバー・川村虹花がプロレスデビューを果たした。

里歩に対抗するかのように卍固めを仕掛けた川村。
女子プロレスラーになりたかったという母親の夢を自分が叶えようと、ガンプロのオーディションを受けた川村。仮面女子は常設劇場を持ち、年間約1000本のライブを行なっており、多忙なスケジュールの合間を縫うように厳しいトレーニングを積んできた。
この日、川村はHARUKAZEと組み、さくらえみ&里歩と対戦。会場で数多くの仮面女子ファンが出迎える中、メンバーとともに入場した川村は、自分が生まれた年にプロレスデビューしたさくらにも臆することなく向かっていく。
真っ向からにらみ合い、腕十字やミドルキック連打といった格闘技的な技を見せると、ドロップキック、さらにトップロープからのダイビング・ボディアタックも敢行。このあたりは“ステージからダイブするアイドル”仮面女子ならではの思い切りのよさか。簡単なように見えるが、実はトップロープに登り、立つこともしっかり練習していないと難しいもの。ちなみにミドルキック連打の際には、川村の「よっしゃいくぞ!」からファンが「タイガー!ファイヤー!」とコールを入れた。

攻め込まれても気合いの表情。この辺りもレスラーとしての才能だろう。
さらに川村は、里歩が卍固めを仕掛けると張り合うかのようにさくらに卍固め。場内を沸かせてみせた。最後はさくらのシュークリーム(バックブリーカー)で敗れたが、その試合ぶりは予想以上。関係者からの評価も高く、ガンプロが属するDDTグループの大社長・高木三四郎はツイッターで「デビュー戦とは思えないほど堂々としていて凄いポテンシャルだった!」と絶賛している。
“最強の地下アイドル”というキャッチフレーズを持つ仮面女子。アイドルとして培った度胸や根性は、プロレスでも完全に活きたと言っていい。母の夢を叶えた川村は「新しい夢ができました。それは勝つことです」とコメント。またガンプロ代表の大家健のように「熱い人、周りに影響を与えられる人になりたい」とも。

メインでは大家健が闘龍門時代の同期“brother”YASSHIに勝ちインディーJr.王座を防衛。リングでの再会に両者とも涙
次戦は未定だが、高木はガンプロ以外のリングも考えたいとしており、さまざまな舞台、対戦相手が考えられる。もちろん、次の試合では実力もさらに上がっているはず。プロレスラーとして、無限の可能性を感じさせるデビュー戦だった。
文・橋本宗洋
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