27日午前、「希望の党」の結党会見が開かれ、代表の小池百合子都知事は「リセット」「寛容な改革の精神に燃えた保守」といった言葉で新党設立の考えを述べた。

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「しがらみのない政治、大胆な改革を築いていく新しい政治。まさに日本をリセットするために希望の党を立ち上げます。リセットするからしがらみのない、いえ、しがらみがないからリセットができる。まさに今、この時期に日本をリセットしなければ、国際間競争、安全保障を十分守りきれないのではないか、そんな危機感を共有する仲間が集まりました」

「日本にはありとあらゆるものがあります。モノがあふれています。でも今、希望が足りない。私はそう思います。みんなが不安を抱くからこそ、日本はどうなるんだ、老後はどうなるんだ、この子はどうなるんだ、そんな不安の中で希望の党を作り、しがらみのない政治をつくりあげることで国民に希望を届けたい。改革のベースにあるのは、これまでの伝統や文化、日本の心を守る保守の精神。寛容な改革の精神に燃えた保守、新しい政党です」

 緊迫した北朝鮮情勢が続くなか、安倍総理が選択した衆議院解散についてはこのように述べた。

「北朝鮮情勢がこういう中で、政治空白があっていいはずがありません。しかし、安倍総理は解散総選挙をうたっています。であるならここは改革のチャンス。国民一人ひとりの声を受け止めるしがらみのない政治、寛容な保守、改革の政治。希望の党は希望を抱いてもらえるよう変えるところは大胆に変え、守るべきところはきめ細やかに守る。そんなメリハリのついた希望の党の政治。これからも多くの仲間が増えていくでしょう。希望を求めて、希望を手にして、これからも世界をリードする日本であり続けるために、希望の党へ皆さんの力を賜りますようよろしくお願いいたします」

 今回、小池都知事の発言はどのように受け止められるのか? 政策・メディアに精通する東京工業大学准教授の西田亮介氏は、希望の党の“綱領”について「語義矛盾に近いものも見受けられる」と指摘する。

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 綱領の1つ「寛容な改革保守政党」について、「保守は今あるものを少しずつ調整しながら使っていくことで、改革という言葉と相性がいいとは言えない。『寛容な』が意味するところはわからないが、仮にリベラルというニュアンスをつけて考えてみると、これにはあらゆる政治的な理念が盛り込まれている。聞こえはいいものの、何も言っていないのに等しい。言い方を変えてみると、集まっている人全員が共感できるようなメッセージにすぎない」と見解を述べる。

 また、綱領全体が「抽象的な印象」とし、「重要政策についての言及が弱い。経済政策、外交安全保障、憲法改正も今回の衆議院選挙においては重要な争点になりうる。それらに対してどのような具体的な態度を示すのかが書かれていない」とコメントした。

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 では、自民党や民進党から加わった面々もいる希望の党は“寄せ集め”なのか。西田氏は「かねてから保守的な主張を行ってきた人が集まった。自民党と比較してみてもかなり保守に寄った顔ぶれ、保守的な性格の強い政党だといえる。例えば、憲法改正か護憲かについては、憲法改正を主張してきた人たちが集まっている」と“寄せ集め”ではないと指摘した。

(AbemaTV/『けやきヒル’sNEWS』より)

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