10月5日の都議会閉会後、都知事を辞職して衆院選に出馬し、総理指名候補として担ぐ構想も浮上している小池都知事。「総理指名で小池さんの名前を書くのはシャクだが、政権交代のためにはしょうがない」と話す民進党議員もいるのだという。
自民党の小泉進次郎・筆頭副幹事長は、記者に対し「私は小池さんに選挙に出てほしい。小池さんが衆議院選挙に出て戦ってくれた方が有権者の皆さんにとって一番わかりやすい。歓迎している」とコメントしている。
当の小池代表は木曜日の日本記者クラブの会見で「私は今の国会が変わらない限りは都政でしっかり頑張る」と発言した。仮に希望の党が過半数を取った場合、首相に誰がなるのかという質問には「それについては色々考えていきたいと思っている」と明言を避けた。
30日放送のAbemaTV『みのもんたのよるバズ!』に出演した希望の党の松原仁氏は「私は、小池さんというのは極めて強烈なカリスマ。織田信長と豊臣秀吉が合わさったような人物だ。信長は改革者。座や市を壊して楽市楽座を作った。旧来の寺社勢力に対し焼き討ち等もやった。小池さんもそういう凄腕だと思う。だから、この際思い切って衆院選に出て欲しい。駅頭で活動していると、女性の方から"都知事で頑張っているけど、総理に出ても良いのよ"という意見をもらう。そういう思いを持っている人も出てきている。これから選挙のスタートまで時間があるので、期待が高まっていくかもしれないし、小池さんの判断と決断力」と、小池氏国政進出への期待を膨らませた。
これに対し、夏の都議選で落選、現在は自民党の都連都政対策副委員長を務める中村彩は「小池さんは、希望を持って前向きに生活ができるようにとおっしゃって都議選を戦った。しかし蓋を開けてみたら、この1年間、都知事としての仕事はストップしているような状態。希望の党の代表に就かれた時点で、都民に対する裏切りでしかないと思っている。希望を持てない、むしろ混乱させているのが小池さん。本当に東京都をよくしたいという思いで都知事になったのなら、都知事として残るべき」と厳しく批判。
松原氏は「昔、都議会議員をしていたので、都庁の関係者にも知人がいる。やっぱり皆さん、昔よりは風通しがよくなって、働きがいがあると言っている」と反論。中村氏が「そうは言っていない人も多い」と切り返すと、「従来の、いわゆる行政の馴れ合いでやってきた人の中には、やり方が全く違ってきていると思っている人もいるだろう。物事を変えるときは、必ずそうなる。もしかしたら、織田信長が楽市楽座をやった時にも、多くの人は効果を体感するまで2年、3年と時間がかかったかもしれない。つまり、大事なことは今すぐに小池さんの都政に関し評価はするべきではない。一定の期間見なければ、評価は定まらない」と応戦した。
また、中村氏が「2年後には東京オリンピック・パラリンピックのテストもある。期限が決まっていることを前に進めていないのに、衆院選に出ることを匂わせ、世の中がどういう反応をするかを見てから決断をしようしている。このテクニカルなやり方で選挙や自分のポジションを決めていっていることに、普通の人なら怒りを覚えたり、疑問を持ったりするはず。"何でこの人についていかないといけないのか"と思うのではないか」と小池都知事の姿勢を批判すると、松原氏は「小池さんが都知事になって、従来、誰も見ていなかった都政が注目されるようになった。政治というものは、注目されることによってスマートになり、シャープになるものだ」と擁護した。
しかし中村氏が「都民ファーストの会の議員の方々も、自分たちが放っておかれているとか、どうすればいいのか分からないのに都知事がいないとか、そういう状況を訴えている。無責任としか言いようがない」と発言。松原氏は「「新しい体制を作るための過渡期だと私は思う」と反論した。(AbemaTV/『みのもんたのよるバズ!』より)