10月20日に開催される「ベラトール(Bellator)185」に、UFCから電撃移籍したゲガール・ムサシが参戦。元ベラトールミドル級王者、アレキサンダー・シュレメンコに挑む。
レジェンドファイター中心の話題性と、元UFCのトップファイターの新天地、さらに新規参入組と3軸で発展を続け、業界No1団体UFCを猛追して来たベラトール。今回のムサシ対シュレメンコはMMA界の引き抜き戦争を象徴するカードといえる。
日本のDEEPやDREAMなどで活躍し頭角を表したゲガール・ムサシは、ストライクフォースとUFCの合併に伴い2013年の参戦。リョート・マチダ、ダン・ヘンダーソン、ビクトー・ベウフォートなどと激戦を繰り広げ、今年の4月には元ミドル級王者クリス・ワイドワンを撃破。次々と引き抜かれて来たUFCファイターの中でもトップクラスの戦績の持ち主だ。
そんな華々しい成績をおさめつつ、今回ベラトールと6戦の契約を結び、今回のシュレメンコ戦がその初戦となる。近年のインタビューでは「UFCで僕は小物扱いだったけれどベラトールでは大物として飛躍できる。UFCは工場のようなところ。ここでは家族の一員のようだ」と古巣へでの待遇への不満を明かしたムサシ。近年多くの離脱者が口にするように、ファイトマネーでの不満や、タイトル挑戦への公平性を欠いたマッチメイクなども背景にあるようだ。
実際、チャンピオン経験者を撃破しつつも全くタイトル戦線に加わることなくオクタゴンを去ることになったゲガール・ムサシにとっては、まずはベラトールで実績を積んできたランキング1位のロシア人ファイター・シュレメンコを倒すことが最初の目的になるだろう。
シュレメンコに関してもベラトールには、昨年のケンドール・グローブ戦以来、1年振りの参戦となる。この1年の間に各階級の勢力図が大きく変わった中では、ミドル級戦線は大きな変化がなかったこともあり、王者ハファエル・カルバーリョとアレッシオ・サカラの11月のタイトル戦の次の挑戦者は、この試合の勝者になることが予想される。来年以降のベラトール・ミドル級を占う意味で非常に重要なカードとなりそうだ。
「ベラトール185 ムサシ VS. シュレメンコ」は10月21日(土)08:00~AbemaTVで生中継