24日まで開かれている中国共産党大会。今年5月、中国が提唱する巨大経済圏構想「一帯一路」の国際会議初日に北朝鮮が中距離弾道ミサイル「火星12」を初めて発射したことから、党大会期間中の新たな挑発にも警戒が強まっていた。しかし、北朝鮮がとった行動は、挑発ではなく「祝電」だった。

 朝鮮労働党中央委員会が中国共産党に送った祝電の内容は「中国人民は過去、中国共産党の正確な指導のもとに、中国の特色ある社会主義建設偉業の遂行で大きな前進を遂げており、我々はこれを非常にうれしく思っている。大会が円満な成果を収めるのを心からお祈りする」というものだった。しかし、5年前に開かれた前回の党大会への祝電には見られた「中朝関係発展への努力」という内容は削られていた。

 中国社会科学院で研究員を務めるなど、独自の人脈を持つ遠藤誉・東京福祉大学国際交流センター長は、祝電の意味について「最近の北朝鮮は習近平の顔に泥を塗るようなことをずっとやってきたので、党大会初日の18日にミサイルを発射することも予測されていた。しかし、万が一そうなれば、、共産党を否定することに相当するので、中国は絶対に許さず、"レッドライン"を超えたとみなしただろう。実は中国には、人民解放軍が北朝鮮を武力攻撃し、崩壊させてしまうというシナリオを描いてきた。それを恐れ、北朝鮮は譲歩した」として、中国と北朝鮮が"中朝戦争"をする可能性はゼロではないとの見方を示した。

 また、米中関係について遠藤氏は「アメリカが北朝鮮を軍事攻撃した場合、中国は核施設、ミサイル施設、そして金正恩の首などの"ピンポイント攻撃"なら黙認するだろう。しかし38度線を超えて北側に踏み込んだ時には黙っていない。しかし、中国はどんなことがあってもアメリカとは敵対したくないし、どんなことがあっても戦争はしない。なぜなら中国が世界のナンバーワンになるためには平和を維持しなければならず、それができなければ一党支配体制が崩壊してしまうからだ。アメリカと仲良くし、きっちり打合せをしながら、どういう形で北朝鮮をやっつけるかということをずっと話し合っている。そのための強いチャネルも持っていて、新"米中蜜月関係"とも言える」と指摘した。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)


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