今年6月、アメリカの格闘団体「ベラトール」に参戦し4年ぶりに現役復帰したヴァンダレイ・シウバが、復帰第2戦の相手としてUFCファイターのビクトー・ベウフォートにラブコールを送っている。来年1月にUFCを離脱することが濃厚となったベウフォートに、同郷のシウバが「ベラトール」への参戦を勧めつつ19年前のリベンジマッチを希望しているという。
近年UFCを離脱するファイターが次の戦いの場として「ベラトール」を選択する流れが続いているが、中堅UFCファイターのベイフォートにとっても当然ながら選択肢として有力候補のなることは確かだが、そこで対戦相手として名乗りを上げたのがヴァンダレイ・シウバだ。1998年のUFC初陣となるブラジル大会で44秒、パンチの連打でTKO負けという屈辱的な負けをベウフォートに喫しているだけにリマッチで雪辱を果たしたいというのが本音のようだ。
ブラジルの格闘メディア「Luta Livre」では「ベウフォートの参戦は実現したら素晴らしいニュースになるだろう。私も彼とやることを望んでいる、ベラトールにとっても、単なるレジェンドを招聘するだけでなく階級における実力者を招聘することになる」とメリットを強調している。
また19年前の敗戦については「あれはラッキーな勝利」と納得が行かない様子で、もし「ベウフォートと次に対戦できたら打ち負かすことができる」と力強く語っている。
今年6月ニューヨーク・マジソン・スクエア・ガーデンで開催された「ベラトール180」でチェール・ソネンと対戦し3-0の判定で敗れたシウバ。ここ数年のドーピング問題や、RIZINでのミルコ・クロコップ戦での負傷によるドタキャン騒動など何かとお騒がせな状況の中で、4年ぶりとなる本格的な復帰戦では、スタミナ切れする場面もあったが、再びキャリア晩年のリングでもう一花咲かせようとモチベーションは高い。
一方のベウフォートは、UFCでミドル級のトップ戦線で常に活躍し好成績を収めるも、2013年の違法薬物を使用した療法が原因で欠場する不運などが重なり、徐々にタイトル戦線から後退、近年は負けが増えていたが、6月のネイサン・マーコート戦で勝利し復活の兆しをみせていた。
シウバの発言どおり、先日デビュー戦を飾ったゲガール・ムサシを筆頭にミドル級戦線に元UFCライトヘビー級王者で屈指のハードパンチャーの加入は階級の活性化をはかる中で大きな話題になりそうだ。ベラトール側は「ベウフォートはUFCの契約選手なので発言は控える」と声明を発表している。