芸能活動だけでなくプロレスラーとしても人気の“筋肉アイドル”才木玲佳が、10月29日の東京女子プロレス・王子大会に参戦した。

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辰巳に得意のタワーブリッジを決めた才木。

同団体のシングルベルトであるTOKYOプリンセス・オブ・プリンセス王座を保持する才木は、11月3日の新木場大会で辰巳リカを相手に2度目の防衛戦を行なう。王子大会のメインイベントは、その前哨戦となった。

才木は山下実優、滝川あずさと組んで辰巳&坂崎ユカ&優宇との6人タッグマッチに登場。タイトル戦に向け気合いが入っている才木と辰巳は先発で互いの実力を確かめ合う。両者はこれが初対戦だ。

山下が蹴り、優宇が豪快なチョップ、坂崎はトリッキーな飛び技、そしてアナウンサー志望の滝川が実況と嘘泣き。それぞれが得意技をぶつける中、才木と辰巳の激突もヒートアップしていく。

才木は必殺技の一つタワーブリッジ(アルゼンチン・バックブリーカー)でパワーを見せつけるが、辰巳はこれを切り返し、ドラゴン・リスペクト殺法のドラゴンスリーパーで追い込む。最後は辰巳がミサイルヒップ(コーナー最上段からのヒップアタック。辰巳は越中詩郎とのチーム結成経験もあり)で滝川からスリーカウントを奪った。

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ドラゴンスリーパーで王者を追い込んだ辰巳。タイトル戦への自信を掴んだ。

前哨戦で勝利した辰巳は、タイトルマッチへの手応えを掴み「いつも試合前は怖いんですけど、今日やってみて、才木選手を追い込むことができた。自信を持って闘えます」とコメント。一方の才木は「もうちょっとじっくりやってみたかった」と、ものたりなさを感じたようだ。辰巳のヒップアタックを食らう場面もあり「辰巳選手とは初めて試合しましたけど、やっぱりお尻が硬かった。顔、腫れてないですかね?」。タイトル防衛のポイントも「お尻対策」だという。「あのお尻攻撃を防ぐことができれば勝てる」。この前哨戦ではフィニッシュ技のジャックハマーを温存しているが、それも作戦か。

筋肉アイドルとドラゴン&越中リスペクト女子レスラーの闘いという、個性的すぎるタイトルマッチはいかにも東京女子プロレスらしいもの。しかし才木の筋肉とパワー、辰巳の気持ちが伝わる試合ぶりはプロレスとしての魅力充分だ。

もともと辰巳は音楽活動からの転身で、キャラ重視と見られながらも実力をつけてきた。10月には敗れたもののタッグタイトル戦、そして11月にはシングル王座挑戦と2カ月連続でのタイトルマッチは、デビュー当時の彼女には考えられなかったことだ。ベルトを巻いて「誰も想像していなかった未来を見せます」と辰巳。迎え撃つ才木も「東京女子プロレスを世間に広めていく」という王者としての覚悟が問われる一戦になりそうだ。

文・橋本宗洋

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