来年1月4日の新日本プロレス・東京ドーム大会は、国際色豊かなものになる。

11月5日に開催された大阪大会の結果を受け、1.4ドームの対戦カードも続々と決定。飯伏幸太との激闘を制し、IWGPインターコンチネンタル王座を死守した棚橋弘至は、ジェイ・ホワイトと防衛戦を行なう。これは飯伏戦を終えた棚橋を、ホワイトが襲撃したことで決まったもの。

“スイッチブレイド”ことホワイトはニュージーランドのレスラーで、2014年に新日本プロレスにテストを受け入団。外国人ヤングライオンとしてファンに愛され、昨年からはアメリカのROHに遠征していた。そして今回、古巣に戻ってくるとともに棚橋をターゲットとし、一気に下剋上を狙う。

迎え撃つ棚橋は、記者会見で「(新日本は)凱旋帰国した選手に甘い傾向がある」と、すぐにタイトルマッチが組まれたことに苦言。しかし、その状況を面白くしていくのも王者の役目だという自覚がある。「まだまだ終わらない。これからが全盛期」という棚橋にとっても、ドームは豪華メンバーの中でどれだけインパクトを残せるか、重要な闘いになる。

また、大阪大会で棚橋に敗れた飯伏には、Codyが対戦の名乗りをあげた。Codyは往年の名レスラーであるダスティ・ローデスの息子で、兄はゴールダストとしてWWEで活躍。CodyもWWEに出場していた。新日本デビューは今年の1.4ドーム。来年は飯伏との対戦で、さらに存在感をアピールしてきそうだ。この試合はCodyが保持するROHを当日まで守り続けた場合、タイトルマッチとなる。

さらにケニー・オメガvsクリス・ジェリコのIWGP US王座戦も正式決定。2人は同じカナダ・ウィニペグの出身で、ケニーはジェリコのキャリアに大きな影響を受けてきたという。「彼は特別な存在」とケニー。だからこそ、単に闘うだけでなく「一緒に歴史を作ろう」と呼びかけた。

IWGPジュニアヘビー級選手権は王者マーティ・スカルにウィル・オスプレイ、KUSHIDA、高橋ヒロムが挑む4WAYマッチ。IWGPジュニアタッグ選手権では、王者チームの「ROPPONGI 3K」YOHとSHOに名タッグ・ヤングバックスが挑む。

新日本に限らず、日本プロレス界は日本人対決が主流。IWGPヘビー級王座を獲得した外国人選手は少なく、G1クライマックスも昨年のケニーが外国人として初の優勝だった。

だが現在の新日本では、数多くの外国人レスラーが活躍。来年の1.4ドームもIWGPヘビー級選手権はオカダ・カズチカvs内藤哲也だが、その他の主力カードには国際戦がズラリ。

それは、新日本が映像配信をはじめとして世界のマーケットで勝負するための、いわば世界戦略でもある。ケニーは自分がその切り札だというプライドと責任感があるから、対戦するジェリコを一種の仲間とみなすような発言をしたのだろう。新日本の“国際化”は、この1.4ドームでさらに進むことになる。

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