現在ヨーロッパ、とくにイギリスではドラッグの蔓延が深刻な問題となっている。『英国に広まるエクスタシーの真実 他』(VICE)では、ドキュメンタリー番組『The Truth About Ecstasy: High Society』の映像を紹介。通称“エクスタシー”と呼ばれる合成麻薬・MDMAのヨーロッパ最大の消費国であるイギリスで取材を敢行し、そこに潜む危険とリスクを減らす手段を探っている。
 ロンドン北東部にある街ダルストンのストリートでは、密売人が「ハッピーになれるからみんな欲しがる」と、自身も常用していることを吐露。匿名性の高い闇サイト<ダークウェブ>では、オランダの製造者が毎月50キロのエクスタシーを販売しており、英国国境隊がドラッグの侵入を防ごうと尽力しているが焼け石に水の状況だ。ダークウェブでエクスタシーの原料を集め製造しているという若者にインタビューすると、粗雑な製造法を実践して見せながら「家電を買うみたいにドラッグが買える」とゾッとするような現状を語った。