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2008年に日本で放送されたドラマ『コーヒープリンス1号店』。日本で年齢層の若い韓国ドラマファンを獲得するきっかけとなったドラマの1つではないでしょうか。このドラマは、筆者も大好きなドラマの1つで、何度も鑑賞しています。
最近では中国版『コーヒープリンス1号店』も放送され、韓国版の主演を務めた女優ユン・ウネが友情出演し、話題になりました。
主人公はユン・ウネ演じる頑張り屋の女の子、ウンチャン
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ウンチャン(ユン・ウネ)は、バイトを掛け持ちして一家の家計を支える頑張り屋。出前の配達に行った銭湯の女湯でも、男性配達員と間違われるほどの風貌で、勝負事にも強く、しっかりした性格で一家を支える女の子です。
出前の配達へ行くと、そこに御曹司のハンギョル(コン・ユ)がタオル1枚という姿で現れます。彼にも男だと思われてしまうウンチャン。乗り気ではないお見合いを壊すため、ハンギョルはウンチャンにゲイの恋人役のふりをするよう依頼します。
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そのあともウンチャンには災難が降りかかり、金銭的に追い詰められていくことに。ふとしたきっかけで、ハンギョルが経営・オープンすることになったカフェのスタッフとして働くことになります。
『コーヒープリンス1号店』は店名通り“プリンス(イケメン男性)”しか働けないカフェが舞台。男だと偽って働き始め、それを疑わないハンギョル。カフェにいるのはハンギョルをはじめ、個性的なイケメンたち……ここからストーリーが始まっていきます。
個性的なイケメンたちと『コーヒープリンス1号店』をオープン!
ウンチャンのことを女の子だと知っている、またウンチャンの憧れの男性であるハンソン(イ・ソンギュン)はハンギョルのいとこ。ハンソンと寄りを戻したい元カノ・ユジュ。ハンギョルとは友情で結ばれているユジュですが、ハンギョルはユジュが好き。ウンチャンはそんなハンギョルのことが気になっていき……。面白くテンポよくどんどん運命の糸は絡み合っていきます。
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この物語で見どころなのは、男を好きになってしまったと悩み、受け入れようとするハンギョルの姿。一家の大黒柱として働き先を失うわけにはいかず、自分が女であることを言い出せないウンチャン……。
ウンチャンとハンギョル、ハンソンとユジュの恋物語
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ドラマで軸となるのは、ウンチャンとハンギョル、ハンソンとユジュという2組の恋物語。ハンソンとユジュは、一度別れた2人が再び寄り添い合う大人のストーリー、周りも巻き込むウンチャンとハンギョルのストーリーは見ていて楽しくなるコミカルなシーンが多いです。特に、ウンチャンを男と信じて疑わないハンギョルが、どんどんウンチャンに惹かれていってしまう姿は、ラブコメディとして楽しめる内容がぎっしり。
一見ボーイズラブ風にも見える、がっちりした男らしいハンギョルと小柄のかわいいウンチャンとのやり取りは、観ている側もキュンとしたり、ドキドキしたり。ハンギョルがウンチャンに惹かれていき、「これ以上はムリだ」と自分に言い聞かせるシーンは、胸が締め付けられるように切なく、ウンチャンの涙には心打たれます。
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後半、覚悟を決めたハンギョルがウンチャンに接する態度は男らしく、その覚悟がどれだけものだったのか、ウンチャンが女だと分かった後のハンギョルの涙や怒りシーンも必見です。
実力派俳優ぞろい、ミニョプ役のイ・オンの急死にファンも悲しみ
豪華な出演者たちにも注目です。2007年に韓国でドラマ『コーヒープリンス1号店』が放送され、今年で10年経ちますが、主演の2人、ユン・ウネとコン・ユは今もドラマや映画界を引っ張っていく実力派。その他、今では数々の主演を務め、独特の声が魅力のイ・ソンギュンや、ネイティブ並みの日本語を話すキム・ジェウクも、このドラマを観てファンになった人も多いはず。キム・ジェウクは2018年春に日韓同時公開される映画『蝶の眠り』では中山美穂さんと共演するなど、今後の活躍も見逃せません。
さらに高校中退のワルという設定ながらも、義理堅く憎めないミニョプ役を演じた、イ・オンは一躍人気俳優に。しかし、イ・オンは、このドラマが人気を集めているときに交通事故で亡くなられ、ファンの間でも悲しみが襲いました。彼がもし今も元気だったなら、ほかの出演者同様、間違いなく活躍されていただろうと思うと残念です。
実際にドラマの撮影で使われたカフェ“オーチャード・ママ”は、撮影を終えてからはドラマのままの内装で“コーヒープリンス1号店”としてオープン。今でもソウル・弘大(ホンデ)にあり、ドラマファンが訪れる場所となっています。ドラマの世界そのままに、いまにもウンチャンやハンギョルが現れそうな店内でカフェを楽しむことができます。ドラマを見て「こんなカフェがあったら通い詰めたい……」なんて思った人は、ぜひ現地へ足を運ばれてみては?