毎週日曜日よる9時~放送中の、ダンス・ボーカルグループ・GENERATIONS from EXILE TRIBEが全国各地の高校に突然現れ、イマドキ高校生ライフを体当たりレポートするAbemaTV『GENERATIONS高校TV』。10日(日)放送回では、福島県いわき市の磐城第一高等学校で、東日本大震災を経験した女子高生たちとGENERATIONSが交流を深めた。
福島の高校生が語ってくれた震災の記憶
東北地方を中心に未曾有の被害をもたらした東日本大震災から6年。今回GENERATIONSが訪れた磐城第一高等学校も、校舎が傾いていたり、廊下に隙間があったり、壁がひび割れていたりと、震災の爪痕が残っていた。今高校生となった生徒たちは、被災当時小学3年~5年生。当時の状況について、何人かの高校生が話してくれた。
「茨城の親戚の家に避難して、福島に戻って来た。原発問題で水が飲めなくて、井戸から水を汲んで飲んでいた」
「住んでいたところが原発から近くて、危ないから(いわき市に)来た。こっちも危ないから、東京の親戚の家まで行った。小学6年生のときにいわき市に戻ってきたけど、原発から20km圏内(にある家)に入れなくて、1回も帰っていない」
「お父さんが津波に巻き込まれて怪我をした。(知らせを受けて)公民館に行ったら(お父さんは)担架の上で、(津波による怪我で)知らない人かなと思ったら自分の父親でびっくりした。今は仮設住宅で一緒に暮らしている」
…高校生たちが話してくれたのは、経験した人しかわからないリアルな現状だった。
GENERATIONSが感じた思い
想像を絶する体験をした高校生たちの告白に、GENERATIONSメンバーも一人ひとり、胸にくるものがあったようだ。小森隼は「直接こうやってお話しできて、忘れていきたくないことだなって感じました」と話し、白濱亜嵐は「直接聞いてみて、震災の見方が変わった。僕らはアーティストなので、歌やダンスでいろんな人を勇気づけたり元気づけたり、明日頑張ろうって思ってもらえるためにも、パフォーマンスに向き合っていかなきゃ」と、決意を新たにしたようだ。片寄涼太は「ここでみなさんから話を聞いたことをずっと忘れないようにして、自分たちができる瞬間に、出会う人たちに笑顔になって帰ってもらえたらいいな。みなさんからもらった言葉をエネルギーにして頑張りたい」と逆に高校生からパワーをもらい、佐野玲於は「改めてこういう災害は他人事じゃないと思った。思いや起きたことを僕らも受け取った上で生きていくことが大事」と心に刻んだようだ。
「震災があった場所に行くっていうことを、どこか意識していた」と話したのは数原龍友。「みんなが楽しそうにしてる姿を見て、よかったなって安心したのと同時に、改めて自分がやらなきゃいけないこと、人に喜んでもらうことに一生懸命になることが大事だし、その道を選んだんだなって今日また気づけた」と、初心に返るきっかけとなったようだ。「みんなで支え合っている姿を見るとすごい素敵だと思った」と話した中務裕太は「高校や中学のときの思い出は一生忘れない思い出になると思うから、クサい言葉かもしれないけど、出会うべくして出会ったみんなだと思う」とエールを送った。
最後は関口メンディー。「自分が経験しないとわからないことってたくさんあると思う。自分の場合、父親がナイジェリア人で母親が日本人でハーフに生まれて、見た目も人とは違うから、普通ではないこともあった。そういうのを経験することで、たとえば他のハーフの子の気持ちがわかったり、接し方がわかる。優しくなれたり」と自らの経験を踏まえながら、「大変な思いをしたみんなだけど、経験したことで今後に活きてくることってたくさんあると思う。自分の人生に自信を持ってこれからも一緒に頑張っていけたらと思う」と、高校生を勇気づけた。
生活が一変するような辛い経験をした福島の高校生たちが、前を向いて笑顔で頑張っている姿を目の当たりにしたGENERATIONS。高校生たちを励ます目的で訪れた福島編だったが、逆に高校生からパワーをもらい、改めてGENERATIONSとしてのパフォーマンスの意義を再確認した旅となった。
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