
モーニング娘。、カントリー娘。、Berryz工房、℃-uteなど、数々のアイドルグループを輩出した「ハロー!プロジェクト」が来年20周年を迎える。現在、このアニバーサリーイヤーを記念した「ハロー!プロジェクト新メンバーオーディション」が開催されており、その様子がAbemaTVの特別番組『少女たちの決断~密着!!ハロー!プロジェクト20周年オーディション』として11月13日より放送されている。
ハロー!プロジェクト加入を本気で目指す少女たちの頑張りと涙に、大きな話題が集まる中、スタジオゲストとしてハロプロOGの高橋愛、田中れいな、岡井千聖が登場。番組内でも想い想いの意見や感想を寄せてくれた3名に改めてお話しを聞いた。
■厳しくて辛かった新人時代も「今思えば感謝しかありません」
――今回もハラハラドキドキの展開でしたが、まずはハロー!プロジェクト全体のリーダーを務められていた高橋さんに番組の感想をお聞きしたいです。
高橋:先日まで、研修生の子たちと舞台『僕たち可憐な少年合唱団』で一緒だったのですが、やらせてみたら光る子達ばかりだったので驚きました。演出家の先生もすごく厳しいのによくやっていけたなというくらい、頑張り屋さんが多くて。地方の子も多いのですが、まだどのグループに入れるのかも分からない段階で目の前の道を自分で選択出来るというのが本当にすごい事だと思います。私が小学6年生だったらその選択は出来なかったと思います。

私たちももちろんモーニング娘。に入って勉強することだらけでしたが、今はそれ以上にもっと厳しいことがあるんですよ。例えば稽古場に行って床に線を引いたり(バミり)、椅子を用意するのも全部その子達なんです。本当に修行なんですよね。そんな研修生を経験して、厳しい事を乗り越えた子たちは今後どんな出来事が待ち受けていようがやっていけると思うんですね。
――あの年齢でよく泣かずに駄々をこねずに頑張れるなって感心してしまいますよね。
田中:今思えば厳しくしてもらって良かった、モーニング娘。に入ってたくさんの事を勉強させてもらったって心から感謝なのですが、当時は何しても怒られるし、マネージャーさんも恐い、先輩も恐い、先生も恐い、スタッフさんも恐いって味方がいないんですよ。それはあとあと、新メンバーが入ってきた時に、「最初に厳しくしておかないと、軽い世界だと思われたらダメだから怒る」んだって事を知るんですけど、なーんだ私がいじめられてたわけじゃなかったんだ!ってその時に気付くというか。

高橋&岡井:うんうん!
田中:でも、学びたいという気持ちがある子だったら、こんな良い環境は無いじゃないかなって。これからこのオーディション番組も続いていきますが、れいなとしては面白い子が入って欲しいんですよ! グループを乱す子。反抗期だったり、自分の意見を主張しちゃって「何この子?!」って思うんだけど、才能がある子。そんな子が出てきてくれるのが楽しみですね。
岡井:要は田中さんみたいな子ですね!
田中:あはは、でもれいなはこう見えて結構真面目なんだよ!(笑)
■高橋愛&田中れいなの“期”を越えた友情とは?
――特に厳しかった先輩とかいらっしゃるんですか?
田中:れいなが入った時は飯田さんがリーダーだったので、めちゃくちゃ厳しかったです。でも優しい先輩もたくさんいて、藤本美貴さんが同じ6期だったんですが、藤本さんはハロプロとしては先輩だったので「別にいいじゃんね!」って皆が怒られている時に励ましてくれてよく救われていました。あと愛ちゃんも最初から「敬語じゃなくていいからね、愛って呼んで」って言ってくれていて。愛ちゃんは先輩だけど、それ以上に頼っていい人なんだって思ってました。
高橋:「高橋さん」って呼ばれるの固い感じで嫌なんですよね。れいなの事は5期に受けていた子だって知っていたのと(編集部注:高橋さんが5期)、最初から一緒に歌っていたので特に仲が良かったと思います。トイレでよく話してたよね?

田中:(う~んという表情)
岡井:田中さん、ちょいちょい覚えてないんですよね!(笑)
田中:れいなが一番覚えているのは、ハロコンで2人で何回か続けて難しい歌を担当する事があって、その時に愛ちゃんとスタッフさんに「残って練習させてください」ってお願いしに言って、そういう時に愛ちゃんがいて良かったなって思ってました。
高橋:めっちゃ言ったね、何度もお願いしたね。
――高橋さんから見て、岡井さんは違うグループではありますがどんな印象でしたか?
高橋:とにかくちっちゃかった!
岡井:小学校2年生だったんで。
高橋:ちょっと男の子みたいな見た目だったんで、うわーって会うと頭をワシャワシャしていましたね。私は岡井ちゃんのパンチのある歌声が大好きで、℃-uteを支えている存在だなと思っていました。

岡井:ありがとうございます!普段褒められなれていないので、すごい照れちゃいます(笑)。私がハロプロに所属したのはモーニング娘。さんの妹オーディションだったので、モーニング娘。さんの存在は大きかったです。アイドルはもともとは妹が大好きだったのですが、自分がハロプロに所属してから改めてモーニング娘。ってすごいグループなんだ、ハロプロってすごい場所なんだと感じていました。
■高橋愛・田中れいな・岡井千聖にとっての“ハロー!プロジェクト”とは
――田中さんはモーニング娘。卒業後もバンド「lovendoя」など、他の子とは違う様々な活動をされていますものね。
田中:バンドは本当につんく♂さんのおかげですね。れいな、モーニング娘。を卒業したら芸能界を辞めて福岡に帰るつもりだったんです。
岡井:えっ、そうなんですか?!

田中:それを止めてくれたのがつんく♂さんで、帰る帰らないと何日も話し合いをしたんですが、そこまでつんく♂さんが言ってくれるのなら、れいなに何かの期待をしてくれているんだとつんく♂さんの為だけに頑張ろうと思い、やる事にしたんです。なので、つんく♂さんが止めてくれなかったら今ここにれいなはいないのですごく感謝しています。
――そうやって、グループ卒業後もメンバーの個性を考えてくれるつんく♂さんって本当にすごい方ですね。岡井さんは今年℃-uteが解散という形となりましたが、これからやってみたい事はありますか?
岡井:やっぱりバラエティですかね。バラエティ番組に出させていただくと、色々な方から刺激を受けるし、そんな天才達と共演する事で緊張感もあるし、毎日自分に反省や課題を持って帰ってくるんですけど、その中で自分の立ち位置をなんとか見つけてやっていきたいなと思っています。

――最後に、みなさんにとってハロー!プロジェクトとはどんな場所ですか?
高橋:私の頃とは変わった部分もあるとは思いますが、だからこそ、20年も続いてきたと思うし、色んなチャンスがいっぱい転がっている場所だと思います。
田中:人生の中で一番自慢出来る思い出です。これまでもこれからも、ハローにいた時期が一番濃い。2番目は結婚かなって思ってるんですけど、モーニング娘。でいれたことはどんな出来事よりもれいなにとって一番誇れる事です。
岡井:色々な事を学ばせてくれる場所、だと思います。入った当時はすごく厳しいし、辛いことも多いし、なんで入っちゃったんだろうって思うこともありましたが、今となっては感謝しかありません。小学2年生から15年間、ひたすら頑張ってきたので、これからも楽しく暮らそうと思っています(笑)。

――今日は貴重なお話をどうもありがとうございました!
(取材・構成:中村梢/写真:野原誠治)


