TVアニメ 『宝石の国』で主人公のフォスフォフィライト役を務めた声優・黒沢ともよさんが24日、「ボクとして生きた私の時間」と題し、自身のブログを更新。『宝石の国』のオーディションを受けた日を振り返った。
![声優・黒沢ともよ、主役を演じたTVアニメ『宝石の国』を振り返る「いつかまた彼の瞳で世界を」](https://times-abema.ismcdn.jp/mwimgs/2/2/724w/img_22ee125cffa1e4fb28e5fd8bd3b7bd28180841.jpg)
23日に最終回を迎えたTVアニメ『宝石の国』。黒沢さんはブログ冒頭で「2016年の夏、ものすごい雨の日にわたしは彼に出会いました」とつづり、「そこで出会った彼の紡ぐ言葉や想いはわたしの肌にスッと溶け込み、あっという間にわたしの一部になりました」とコメント。
さらに、黒沢さんは、これまでのアニメのオーディションと『宝石の国』のオーディションは異なるものであったと明かす。「オーディションはとても不思議なもので、その時その子は完全に自分のものになるのだけれど、待合室に戻って同じ役のオーディションをうける仲間の顔を見ると、はたと我に返ってそうではないのだと実感し、毎度毎度なんとなく落ち込みながら帰るのですが」とこれまでのオーディションを振り返った。
次に、TVアニメ『宝石の国』のフォスフォフィライト役のオーディションについて「この『フォスフォフィライト』に関してはそうではなく」と、自分の中で今までのオーディションとは違う気持ちになり「もちろん待合室に戻ると、他にも沢山の気軽にお声がけできないような皆様がしきりに白い紙とにらめっこして座っていたのですが、この時は自分でも怖いくらい『(皆様は)何役をうけるんだろう』と、ぼんやり考えてしまったのでした」とつづった。
その後、フォスフォフィライトを黒沢さんが演じることに決まり「それほどわたしにとってフォスとの出会いは必然だったと感じます」と振り返った。
また、最終回を迎えたTVアニメ『宝石の国』だが、黒沢さんは収録当時について「台本を読んでいる時間を含めるとわたしは“ボク”でいる時間がとても長く、すっかり壊れてしまいそうでした」と、役づくりの中で感じた思いを告白。ところが、1年経った今の感情を「“ボク”が“彼”に変わってしまってなんだかとても寂しいのです。悲しいのです」と率直につづった。
「放送が終わるとまた彼の瞳で世界をみたくて仕方ないのです」と惜しんだ黒沢さん。自分の気持ちに気づいた黒沢さんは「わがままになったと、貪欲になったと我ながら思います。そんな自分を少し反省もします。でも、『そう思えるようになったのだ』と信じたいです」とつづり、最後に「いつかまた彼の瞳で世界を見つめ、疑い、考え、存在できるその時を夢見て、わたしは今日から歩みたいと思います」と決意を新たにした。
TVアニメ『宝石の国』は講談社「アフタヌーン」で連載中、市川春子原作、累計発行部数140万部突破の人気コミックが原作。今から遠い未来、かつて存在した生物が、不死の身体をもつ「宝石」になった世界で、月から飛来する謎の敵“月人”と宝石たちとの激しい戦いを描く。その独創的な世界観と、個性的で美しい宝石たちの魅力が話題を呼び、謎に包まれた物語が人気を博している。