DDTのエクストラ興行『DAMNATION不法集会』が、12月30日に後楽園ホールで開催された。DDT総選挙のユニット部門で1位となった、佐々木大輔率いるDAMNATIONの自主興行だ。
(試合後、墨汁を噴射された顔のままでインタビューに応じた石川と諏訪魔)
大会の注目カードの一つだったのが、石川修司&諏訪魔vsバラモン兄弟だ。DAMNATIONのメンバーである石川は今年、全日本プロレスで大活躍。チャンピオン・カーニバル優勝、三冠ヘビー級王座奪取、さらに諏訪魔とのタッグでは世界最強タッグ決定リーグ戦を制し、プロレス大賞のベストタッグにも輝いた。
(石川はDAMNATION全員でのコメントにも参加。メインでは“カリスマ”佐々木大輔が宮本裕向に敗れDDTエクストリーム級王座から陥落している)
1月3日には全日本で世界タッグ王座挑戦が控える中、諏訪魔&石川の「暴走大巨人」がこの日、対戦したバラモン兄弟は王道マットには絶対にいないタイプ。相手はもちろん観客にも水をぶちまけ、謎のゲル状物体を吐き出し、ボウリングの球を股間に投げつける。時には豚の頭が凶器になることも。そんな、人呼んで「バカ兄弟」は諏訪魔相手にも遠慮がまったくなかった。
初っ端から場外乱闘、水ありボウリングありで荒れ放題となったこの試合。石川は大日本プロレスなどで慣れているが、諏訪魔は戸惑うしかない。
ついに墨汁を毒霧状に噴射されてしまった諏訪魔だが、自身も墨汁を口に含むと逆噴射。そして必殺のラストライドを豪快に決めて勝利すると、諏訪魔は石川とともに真っ黒な顔でインタビュースペースへ。
墨汁まみれの試合に「不味いし目の前が真っ暗」と諏訪魔。しかし「こういう体の張り方もあるんだね」、「(石川に)凄い世界にいるんだね」と感心した表情。勉強になったとも。
試合前は「諏訪魔さんはバラモン兄弟のことを知らないのでどうなるか。解散の危機かも」と語っていた石川も、諏訪魔の姿に「これで絆が強まったはず。これ以上、変な相手もいないので」。
1月3日のタイトルマッチは、秋山準&大森隆男に挑戦。バラモン兄弟とはあまりにもタイプが違う相手だが、暴走大巨人コンビは大きな経験値を得たとも言える。
文・橋本宗洋
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