1月16日、都内のDDT事務所にて、1月28日の後楽園ホール大会に関する記者会見が開催された。

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(うなだれる伊橋、ただ見ているしかないディーノと今林AP、そして長州への怒りをぶちまける大家)

この会見では、まず大会の全カードが発表に。メインイベントでは、KO-D無差別級タイトル挑戦をかけたリーグ戦・D王グランプリの決勝としてHARASHIMAvs石川修司が決定している。また本戦開始前のアンダーマッチとして、伊橋剛太の出場もアナウンス。

しかし会見場に現れた伊橋は、沈痛な面持ちで「欠場させていただきたいです」。これに対してプロデューサーの男色ディーノは「今アナタ時の人なのに」と困惑する。

実は伊橋は、14日に後楽園ホールで開催された長州力プロデュース興行『パワーホール』に出場しており、そこで長州に説教を喰らっていた。この日、伊橋は長州、飯伏幸太と組んで藤波辰爾&関本大介&TAKAみちのくと対戦という大抜擢。しかし試合のそこかしこで観客の笑いを誘ってしまい、そのことが長州の逆鱗に触れたようだ。

試合後のコメントブースで「お前はダメだ。もうプロレスやろうと思わないほうがいい。死んじゃうよ」とダメ出しした長州。伊橋はこの言葉にショックを受け、会見では「これからのプロレス活動も考えたい」とのコメントも。

「昔“俺をキレさせたら大したもんですよ”って言ってた長州さんをキレさせたんだから。お前は大したもんなんだよ」と今林久弥APがとりなすものの、うつむくばかりの伊橋。試合が決まっていた1月20日のガンバレ☆プロレス王子大会についても欠場の意向を示した。

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(欠場を申し出た伊橋に詰め寄った大家は、DDTでの対戦を要求。)

そこに入ってきたのが、ガンプロ代表の大家健だ。完全にへこたれてしまった伊橋に、大家は「お前は怒られたらやめんのか! お前にしかできねえことがあるんじゃないのか!」と詰め寄ると、ガンプロ欠場を認めるかわりに伊橋が所属するDDTのリングに乗り込み、直接対決で「根性を叩き直す」と宣言した。

この要求を受け、2月3日の練馬大会において大家と伊橋がシングルマッチで対戦することに。伊橋は欠場の意向を撤回しなかったが「俺は伊橋を信じてるから」と大家。

さらに大家の怒りは長州にも向けられた。本人が見ているかどうかは分からないが、カメラに向かってこうまくし立てたのである。

「長州力! お前のプロデュース興行だろ! 伊橋が何もできないことなんてな、みんな知ってんだよ! でもメインに入れて、それでダメだったからやめろ? 人ひとりの人生がかかってるのに簡単に言うな! プロの基準ってなんだよ。お客さんを喜ばせることじゃねえのか。あの試合、一番声援を集めてたのは必死に頑張ってた伊橋じゃねえのか!?」

続けて伊橋に対しても「試合っていうのはその日だけじゃねえんだよ。みんな必死に、コツコツ積み重ねてんだよ。お前もしっかりやれよ!」と檄を飛ばして去っていった大家。この光景にはディーノもア然とするばかりだった。

ディーノの表情には「(何回も失踪したことがある大家健が積み重ねの大切さを説くのか……)」と書いてあったような気もしたが、少なくとも長州に対する“キレ返し”は正論だ。

そもそも伊橋はDDTでも前半戦でコミカルな試合をすることが多く、そういう選手をメインに使ったのはプロデュース側の責任でしかない。一部スポーツ新聞は、長州がキレた原因をプロデュースした自分自身への怒りだとするロジックを展開していたが、そうだとしたら伊橋に説教するのは単なる八つ当たりだろう。

それにしても、である。かつて「俺はお前の噛ませ犬じゃない!」、「お前は噛み付かないのか!」という名言を残した長州が、“駄犬”と呼ばれた時代もある大家健に噛み付かれる日が来ようとは。ガンプロ旗揚げ以前、自身も長い間くすぶっていただけに、大家は人を侮ったり見下してくる人間への怒りを隠さないのである。2.3DDT練馬大会、大家vs伊橋は長州に届くのか。

文・橋本宗洋

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