相撲好きの芸能人が多数いる中で、22歳の若さで公私ともに相撲に捧げている女性タレントがいる。山根千佳だ。幼いころから相撲を見て育ち、芸能界入りして初めての仕事も相撲関連だった。「元気がない時は取組を見ます」と、生きる活力を相撲から得ている筋金入りのスー女(すーじょ)に話を聞いた。

 両親ともに相撲好きの家庭に生まれた山根は、当たり前のように相撲に触れながら成長してきた。「好きというか、相撲を見ているのが日常でしたね。家族旅行でも観戦に行ったり、相撲部屋巡りをしたり。小学生の時に、高見盛関がブームになって、お父さんと入り待ち、出待ちまでにして楽しんでいました」と懐かしんだ。家族で応援していたのは当時の大関・魁皇(現・浅香山親方)で、「家族でもここがどうだったとか話し合っていましたね」と振り返った。

 2012年に所属するホリプロのスカウトキャラバンに参加したことをきっかけに芸能界入りし、2013年に上京した。偶然にも最初にした仕事も相撲関連だった。「大相撲の稽古総見を見に行くという雑誌の企画で。それが最初のお仕事でした。相撲が好きなのはずっと言っていたので、それをスタッフの方が気に入ってくれたのかなと思います」と、溢れる情熱で仕事を引き寄せた。

 ここ数年のブームが追い風にもなり、山根のもとには次々と相撲関連の仕事が舞い込んだ。「バラエティー番組でも、相撲に例えることが多くて。番組で『四股踏んでみてよ』とか言われたりもするんですが、そういう振りはめちゃめちゃありがたいです(笑)なんだかんだと、相撲に全部が流れていっている感じがします」と、もはやビジネスパートナーにさえなっている。それだけに情報収集や研究にも余念がない。「見られるものは全部見ています。中継はすべて録画して繰り返し見ますし。自分で解説ノートというのを作っていて、書き込んだ後によかった取組を抜粋して、清書してブログにあげています。昔は幕内の取組を見るだけで2~3時間かかっていたのですが、今だと頑張れば1時間くらいでチェックできるようになりました」と、情報を得るスキルも上達している。

 仕事としての関わりが大きくなると、趣味として楽しめなく人もいるが、山根に関しては全く心配がない。仕事用にチェックした取組についても「ゆっくり寝るまで見ています。朝起きてからも見ますし。元気がなかったり眠かったりする時は、取組を見て目を覚まします。生活の一部ですね」と、共に生きている。場所がない月の過ごし方も一級品だ。「巡業に行ったり、部屋の見学に行ったり。たまに国技館に1人でふらっと立ち寄りもします。自分で『ロス技館』って呼んでるんですけど」と笑った。15日間連続で行われる場所中とは違った緩やかな相撲との付き合いを、場所がない偶数月で過ごしていると、すぐに次の場所がやってくるという。

 力士の魅力について聞かれることは多いが、決まって「自分の体が武器になっていることと、抜群にいいファンサービス」と答える。「他のスポーツって何か身につけているけど、まわしだけで戦っている姿にとても感動するんです。他のスポーツにはないピンと張り詰めた空気感も好きです。立合い前の仕切りって、例えるならサッカーのPK戦をずっと見ているような感じで、常に緊張感があって、でも一瞬で終わるのがいいです」と、一瞬の静寂から一気に始まる取組の様相を思い浮かべた。また「力士の方は本当に優しく対応してくれて。サインも当たり前のようにしてくださる。5分くらい立ち止まって話してくださる方もいて、その優しさが本当に魅力です」と、広く愛される理由を付け加えた。

 昨年秋から相撲界は何かと騒がしいが、長年愛してきた大ファンだからこそ、例年以上に注目を浴びていることについては、前向きに捉えている。「いい意味で時代が変わっている感じはします。ここ1、2年で若い女性のファンもすごく増えましたし。昔は筆で書いた大きな横断幕で応援していたのに、今はうちわですから。アイドルのコンサートみたいですよね」とほほ笑んだ。今後も各地から「スー女タレント」として各所からお呼びがかかる山根が活躍するほど、相撲に関するイメージもきっといいものになっていく。

(C)AbemaTV

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