(1.20王子大会で連勝更新の沙希様とアズサ。いよいよ次戦がタイトルマッチとなる)
1.4後楽園ホール大会を大成功させた東京女子プロレスは、その後も絶好調だ。1.7大阪大会に続き、1月20日の王子ベースメント・モンスター大会も超満員。小規模な会場とはいえ、チケットが立ち見まで含め前売りで完売した。
そんな東京女子の中で、タッグ結成以来全勝の快進撃を見せているのが沙希様とアズサ・クリスティのタッグ「NEO美威獅鬼軍」。沙希様の“信者”となり、神と崇めるようになってからのアズサは「滝川あずさ」時代に比べ格段に力を増し、クリスティ・アガペー、合体技のパドドゥと新技も。2月3日の練馬大会では、みらクりあんず(坂崎ユカ&中島翔子)が持つTOKYOプリンセスタッグ王座に挑戦する。
といっても、沙希様は挑戦という言葉を嫌う。なぜなら挑戦とは「下の者が上の者に挑む」ことだからであり、ベルトを持っているかどうかにかかわらず、沙希様はすでに自分が格上だという意識を持っている。
(苦戦する場面もあったが、沙希様のエレガントな闘いぶりは健在)
1.20王子大会では、前哨戦として坂崎&小橋マリカ組と対戦したNEO美威獅鬼軍。坂崎のトリッキーな動きやグラウンドテクニックに手こずり、アズサの聖書攻撃が沙希様に誤爆する場面もあったが、主導権は譲らず。最後はパドドゥで坂崎をリングから排除すると、アズサが小橋にクリスティ・アガペーを決めて完璧な3カウントを奪ってみせた。
タイトル戦に向け、あらためて実力を誇示したNEO美威獅鬼軍。沙希様は「フルコースをご馳走してもらえると思ったのに前菜にもならなかったじゃないの」と余裕のコメント。王者・坂崎を「オカメインコ」と呼ぶと「チンチクリンのベルト、練馬で私たちがいただくんだからクリーニングに出しておきなさい」とも。
これに坂崎は「お前なんかかバカにしていいベルトじゃないんだ!」と激怒。パートナーの中島とは団体初期から組んでおり、ベルトを絆の証だと思っているだけに怒りも倍増するのだろう。たしかに沙希様の態度は、あまりにも挑戦者らしからぬものだ。が、沙希様はそもそも自分を挑戦する立場だと思っていないのだから始末が悪いのだった。
なおかつアズサが「そのベルト、革製品ですので専門店にクリーニングに出してください」と冷静な要求。勢いに乗りまくる沙希様&アズサを、東京女子プロレスきっての実力派コンビは黙らせることができるのか。ただし沙希様は「あのオカメインコの目は久々にゾクゾクしたわ」ともコメント。2.3練馬大会での対戦は、タイトルマッチにふさわしいものになりそうだ。
文・橋本宗洋
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