将棋の中学生棋士・藤井聡太四段(15)が2月1日、順位戦C級2組9回戦で梶浦宏孝四段(22)と対局中だ。藤井四段はこの対局に勝利すると、C級1組への昇級が確定。C級2組初挑戦で昇級する「一期抜け」となり、中学生棋士では加藤一二三九段(78)以来の快記録だ。C級1組へ昇級すると、規定により五段への昇段も確定。史上初の「中学生五段」が誕生する。

 正午から昼食休憩に入ると、藤井四段は東京・千駄ヶ谷にあり「将棋めし」として有名な蕎麦店「ほそ島や」に、ボリューム満点のカツカレー(生たまご付き)を注文した。AbemaTVで食リポした藤田綾女流二段は、「お蕎麦やさんのカレーということで、お出汁がきいています。すごく甘みがあっておいしいです。カツはすごく大きくて、サクサクしていてすごくおいしいです。ボリュームがあるので長時間の持ち時間にはピッタリですね」とにこやかだった。

 なお、藤井四段はこのカツカレーを休憩から約17分の間に完食。対局場に戻る“早指し”で、五段昇段への臨戦態勢を整えていた。

 藤井四段は前日までC級2組で8連勝中。7勝1敗に今泉健司四段(44)、佐々木大地四段(22)が控えているが、残り2局のうち1局でも勝てば、50人中上位3人の昇級が確定。梶浦四段戦に勝利すれば、最終局を待たずに確定することになる。順位戦は持ち時間各6時間。終局は今夜になる見込み。

 藤井四段の今年度の成績は1月31日時点で、61局して50勝11敗、勝率0.820。対局数、勝数、勝率、連勝(29=年度またぎ)と“部門四冠”をキープ。2月17日には、朝日杯将棋オープン戦準決勝で、史上初の「永世七冠」を達成し国民栄誉賞にも決まった羽生善治竜王(47)との公式戦初対決も控えている。2人の対戦は非公式戦で1勝1敗の五分。同大会で優勝すれば「中学生による棋戦初優勝」でもあり、大きな注目を集めている。

 AbemaTVでは、藤井四段と梶浦四段の対局、朝日杯将棋オープン戦準決勝・決勝をそれぞれ終局まで生中継する。

(C)AbemaTV

▶第76期 順位戦 C級2組 第9回戦 梶浦宏孝四段 対 藤井聡太四段


▶第11回朝日杯将棋オープン戦 準決勝・決勝

第76期 順位戦 C級2組 第9回戦 梶浦宏孝四段 対 藤井聡太四段 | AbemaTV(アベマTV)
第76期 順位戦 C級2組 第9回戦 梶浦宏孝四段 対 藤井聡太四段 | AbemaTV(アベマTV)
名人戦とは、将棋界で最も格式と歴史のある「名人」のタイトル称号を懸けて行われる七番勝負。名人戦の予選は順位戦と呼ばれ、A級順位戦の優勝者が挑戦者となる。
第11回朝日杯将棋オープン戦 準決勝・決勝 | AbemaTV(アベマTV)
第11回朝日杯将棋オープン戦 準決勝・決勝 | AbemaTV(アベマTV)
朝日杯は全棋士、アマチュア10人、女流棋士6人によるトーナメントです。 1次予選から本戦まで全てがトーナメントで、決勝も1番勝負となります。優勝者が獲得する賞金は750万円。1次予選、2次予選、本戦…