(黒音に羽交い絞めにされた瑞希。しかしどうしても殴れない辰巳)
女子プロレスの伝統に則った“三禁”制度により「酒・タバコ・男」を禁じている東京女子プロレスで、予想外の恋愛沙汰が勃発している。瑞希、辰巳リカ、ハイパーミサヲの三角関係だ。
フリーの瑞希が参戦するようになって以来、ことあるごとに好意をアピールしていた辰巳。ついにはAbemaTVの深夜番組「The NIGHT」で、東京女子が属するDDTグループの高木三四郎大社長に交際許可を求める事態に。
これに穏やかではいられないのがハイパミことハイパーミサヲだ。こちらは以前から辰巳を「溺愛している」と公言、ツイッターでは「#好きです辰巳リカ」のハッシュタグを立ち上げてファンからも写真を収集していた。
この3人が、2月12日の名古屋大会でついに対戦。辰巳は黒音まほと組み、瑞希&ハイパミと対峙した。
これまでは「瑞希さんの存在ごと、辰巳リカを抱きしめたい」と愛(とキモさ)をぶつけていたハイパミだが「(辰巳が瑞希と)付き合いたいと言うなら話が変わってくる」とし、レスラーである以上、相手が愛する瑞希でもボコボコにしなければいけないと辰巳に訴えかけた。
(ハイパミは試合前に辰巳を挑発。瑞希との関係悪化を狙ったか)
辰巳に飛龍革命よろしく「やれんのかおい!」とハイパミ。辰巳も勢いで「やってやる!」と返して試合が始まったものの、瑞希と向き合うと「可愛い……」と頭を抱えてしまい、すぐに黒音にタッチ。
辰巳とのタッグ歴が長い黒音が辰巳に喝を入れる場面もあり、いったんは「どうかしてた!」と立ち上がった辰巳だが、最後まで瑞希を攻撃できず。瑞希に弓矢固めを仕掛けられると「うれしい……」と本音が出てしまう。
結局、ハイパミに対しては容赦なく攻め立てて勝利を得た辰巳だったが、私情挟みまくりの試合を見せてしまったあげく、瑞希には「大嫌い!」と言われることに。
この試合、一部始終を高木大社長も見ていたのだが、そのスタンスは「甲田(哲也)代表にお任せします」と得意の丸投げ。しかし甲田代表はこの試合の間だけ本部席から姿を消していた。
ハイパミ曰く、この三角関係は「東海テレビ制作の昼ドラのようにドロッドロ」。瑞希のことは「出会う人間すべて狂わせるガール」だと表現している。
エンターテインメント性の中にリアルな感情が垣間見えるのもプロレスの魅力だが、この「東女 愛の劇場」の濃密さは際立っている。とりわけ“ガチ恋ドラゴン”辰巳の狂いっぷりは今後も波紋を呼びそうだ。
文・橋本宗洋
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