将棋の中学生棋士・藤井聡太五段(15)が2月17日、第11回朝日杯将棋オープン戦で優勝し、中学生としては初めて一般棋戦優勝する快挙を達成した。また、昇段規定の「五段昇段後全棋士参加棋戦優勝」を満たしたため、15歳6カ月の最年少六段の誕生も決まった。

 昨年6月、史上最多の29連勝を達成したことにも匹敵する快挙に、将棋界からは名棋士たちから祝福の声が多数寄せられた。

日本将棋連盟会長 佐藤康光九段

 この度の初優勝、誠におめでとうございます。全棋士参加棋戦、しかも最年少記録更新ということで、29連勝に続いてまた素晴らしい記録を打ち立てました。これからもしっかりと地に足をつけて歩んでもらいたいと思います。

谷川浩司九段(史上2人目の中学生棋士、最年少名人)

 全棋士参加の棋戦で優勝するのはまだ難しいと考えていました。私たちの予想を遥かに上回るスピードで、強くなっているようです。名人と竜王を破っての優勝は見事ですが、但し、20代・30代の棋士に対しては、「君たち、悔しくないのか。」と言いたい気持ちもあります。

杉本昌隆七段(藤井五段の師匠)

 準決勝の羽生竜王戦を初め、大きな注目を集めた中での優勝、そして六段昇段は見事です。驕ることなく臆することなく全力で相手に立ち向かう、藤井将棋の良さが出ていました。弟子が頂点に立つ瞬間を間近で見ることができ、師匠としてもこれ以上ない喜びです。どれだけ結果を残しても、15歳の藤井六段はまだまだ学ぶべき立場。それは全く変わりがありません。今後もより一層の精進を望みます。

加藤一二三九段(これまでの棋戦優勝の最年少記録保持者)

 このたびは15歳6カ月での朝日杯優勝まことにおめでとうございます。史上最年少優勝記録の更新ならびに史上最年少、最速での六段昇段という二重の快挙に心より御祝いを申し上げます。並大抵ではない重圧を軽やかに力へと換え、新たな将棋界の歴史を日々創造するお姿を、心から頼もしく思います。これからもその若芽をすくすくと伸ばし将棋界の大樹へとご成長されるお姿を、棋士のひとりとして温かく見守ってゆきたいと、楽しみにしております。

(C)AbemaTV

▶第11回朝日杯将棋オープン戦 準決勝・決勝

第11回朝日杯将棋オープン戦 準決勝・決勝 | AbemaTV(アベマTV)
第11回朝日杯将棋オープン戦 準決勝・決勝 | AbemaTV(アベマTV)
2月17日朝8:30から朝日杯準決勝・決勝を生中継でお送り致します。 全プロ棋士、アマチュア10人、女流棋士3人の計173人が優勝を争うトーナメント戦。 前人未到の「永世七冠」を達成した羽生善治竜王…